
Google Cloud(GCP)の資格一覧|種類・難易度・取る順番と、未経験のクラウド転職での使い方
Google Cloud(GCP)の認定資格は、公式サイトで「基礎的な認定資格」「アソシエイト認定資格」「プロフェッショナル認定資格」の3つのレベルに分かれています。2026年11月4日時点の公式ページには、合わせて15の資格が載っています。
この記事では、Google Cloudの公式サイトで確認できた情報をもとに、資格の種類とレベル、試験の基本情報、AWS・Azureとの違いと選び方、未経験からの取る順番、勉強の進め方、転職での見られ方を整理します。クラウドそのものの基本を知りたい方は、先にクラウド環境とはをご覧ください。
Google Cloud 認定資格は、Googleが提供するクラウドサービス「Google Cloud」の知識やスキルを証明する資格です。GCPは「Google Cloud Platform」の略で、いまは「Google Cloud」と呼ばれることが多くなっています。検索では「GCP 資格」「Google Cloud 資格」のどちらも使われますが、同じ資格を指しています。
公式サイトでは、資格を「ロール(役割)」ごとに用意しています。構築する人、設計する人、ネットワークやセキュリティを担当する人など、仕事の役割に合わせて資格が分かれています。公式のよくある質問によると、受験の前提条件はなく、どの資格からでも受験できます。
公式ページでは、資格が3つのレベルに分けて紹介されています。まずは、レベルごとの考え方を見てみましょう。
| レベル | 公式の説明(要約) | 推奨される経験(公式) |
|---|---|---|
| 基礎的な認定資格 | クラウドの考え方とGoogle Cloudの製品・サービスの幅広い知識 | 技術的な前提条件はない。技術者と連携した経験など |
| アソシエイト認定資格 | クラウドのプロジェクトをデプロイ(配置)して維持する基礎スキル | クラウドアプリのデプロイや運用監視の経験 |
| プロフェッショナル認定資格 | 主要な技術職務と、Google Cloud製品の設計・実装・管理の高度なスキル | 組織のクラウド環境を設定した豊富な経験 |
入門から実務の入り口にあたる資格です。名称は公式ページの表記に合わせています。
| 資格名 | 対象 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Cloud Digital Leader(基礎) | クラウドの基礎とGoogle Cloudの使いどころ | クラウドの全体像をつかみたい人。技術職以外も対象 |
| Generative AI Leader(基礎) | 生成AIの考え方とGoogle Cloudでの活用 | 生成AIの活用を検討する立場の人 |
| Associate Cloud Engineer | クラウド上の環境の構築・運用 | インフラの実務でGoogle Cloudを触る人 |
| Associate Google Workspace Administrator | Google Workspaceの管理 | 社内IT・情報システムの担当者 |
| Associate Data Practitioner | Google Cloudでのデータの扱い | データの処理や分析に関わる人 |
インフラエンジニアを目指す方にとって、中心になるのは Cloud Digital Leader と Associate Cloud Engineer です。Cloud Digital Leaderは、公式ページで「クラウド コンピューティングの基礎に関する知識」を示したいすべての方が対象とされています。Associate Cloud Engineerは、公式で6か月以上のGoogle Cloudの実務経験が推奨されています。
設計や専門分野を担う人向けの資格です。公式ページに載っている10の資格は次のとおりです。
| 資格名 | 主な分野 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Professional Cloud Architect | クラウド全体の設計 | 構築・設計の経験がある人 |
| Professional Cloud Network Engineer | ネットワーク | ネットワークの構築・設計の経験がある人 |
| Professional Cloud Security Engineer | セキュリティ | セキュリティ対策の実務がある人 |
| Professional Cloud DevOps Engineer | 運用の自動化・信頼性 | 運用の改善や自動化に関わる人 |
| Professional Cloud Developer | アプリ開発 | 開発の経験がある人 |
| Professional Cloud Database Engineer | データベース | データベースの設計・運用の経験がある人 |
| Professional Data Engineer | データ基盤 | データ基盤の構築に関わる人 |
| Professional Machine Learning Engineer | 機械学習 | 機械学習の開発に関わる人 |
| Professional Security Operations Engineer | セキュリティ運用 | セキュリティ監視・対応に関わる人 |
| Professional Agentic Architect | AIエージェントの設計 | AIを使ったシステムの設計に関わる人 |
なお、Professional Agentic Architectは、公式ページに「一般提供試験は11月中旬に開始」と書かれている新しい資格です。資格の一覧は試験内容とあわせて更新されることがあるため、受験前に公式ページで最新の一覧を確認してください。
公式ページで確認できた、主な資格の試験情報です。登録料は米ドル表記で、税別です。
| 資格名 | 試験時間・登録料 | 言語・有効期間 |
|---|---|---|
| Cloud Digital Leader | 90分・$99(税別) | 英語・日本語・スペイン語・ポルトガル語・フランス語/3年間 |
| Generative AI Leader | 90分・$99(税別) | 英語・日本語・スペイン語・ポルトガル語/3年間 |
| Associate Cloud Engineer | 2時間・$125(税別) | 英語・日本語・スペイン語・ポルトガル語/3年間 |
| Associate Google Workspace Administrator | 2時間・$125(税別) | 英語・日本語/3年間 |
| Associate Data Practitioner | 2時間・$125(税別) | 英語・日本語/3年間 |
| Professional Cloud Architect | 2時間・$200(税別) | 英語・日本語/2年間 |
| Professional Cloud Network Engineer | 2時間・$200(税別) | 英語・日本語/2年間 |
| Professional Cloud Security Engineer | 2時間・$200(税別) | 英語・日本語/2年間 |
ほかにも、次の点が公式ページに書かれています。
ここに載せていない資格の情報は、各資格のページで確認してください。
合格率や合格点は、Google Cloudから公表されていません。また、試験を受けても点数は伝えられず、合否だけが知らされます。勉強時間の目安も、公式からは出ていません。
そのため、この記事では、公式が示している「推奨される経験」を難易度の目安として整理します。
レベルが上がるほど、求められる実務の経験が長くなります。経験がなくても申し込みはできますが、実務の判断が問われると考えておきましょう。
クラウドの資格は、Google Cloudのほかに、AWS(Amazon Web Services)とMicrosoft Azureの資格がよく比べられます。3つとも、入門・実務・専門と段階を踏んで資格が用意されている点は似ています。
違いは、どのクラウドを使う会社で働くかです。資格は、そのクラウドの製品やサービスについての知識を証明するものです。そのため、「どれが一番よいか」よりも、「目指す職場で使われているか」で選ぶのが現実的です。
| 選ぶときの観点 | 考え方 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 求人で使われているクラウド | 応募したい求人で使われているクラウドに合わせる | 求人票の「使用技術」「開発環境」を見る |
| いまの職場との関係 | 職場で使っているクラウドがあれば、それを優先する | 社内のシステムや、関わる案件を確認する |
| 学びやすさ | 日本語の教材や、手を動かせる環境があるか | 公式の学習リソースや無料の試用枠を確認する |
| 将来の仕事 | 設計・ネットワーク・セキュリティなど、進みたい分野 | 各クラウドのプロフェッショナル資格の分野を見る |
AWSとAzureの資格については、それぞれ別の記事でくわしくまとめています。
仮想マシン、ストレージ、ネットワーク、権限の管理など、クラウドに共通する考え方は多いため、一つ目で学んだことはほかのクラウドでも生かせます。
キャリアカンパニーの現場から|未経験の方にはAWSを先に勧めることが多い
未経験の方には、AWSを優先して勧めることが多いです。国内ではAWSを利用する企業や求人の選択肢が比較的多く、未経験の方が学習を始めやすいためです。
未経験からクラウドの仕事を目指す場合、当社では次の順番をおすすめしています。まずインフラの基礎(Linux・ネットワーク)を学び、運用の経験を積んでから、クラウドの資格に進む順番です。
クラウドは、サーバーやネットワークの仕組みの上に成り立っています。裏側の仕組みがわからないと、トラブルのときに対応できません。そのため、資格より先にインフラの基礎を固めることを大切にしています。
| ステップ | やること | 参考になる記事 |
|---|---|---|
| 1. Linuxの基礎 | コマンド操作、ファイル、権限、サービスの起動など | LinuCとは/Linuxコマンド |
| 2. ネットワークの基礎 | IPアドレス、ルーティング、通信の仕組み | CCNAとは |
| 3. 運用の経験 | 監視・運用の現場で、障害対応や手順に慣れる | 監視業務とは |
| 4. クラウドの入門資格 | Cloud Digital Leaderなどで全体像をつかむ | クラウド環境とは |
| 5. アソシエイト資格 | Associate Cloud Engineerで構築・運用を学ぶ | クラウド未経験から目指す方法 |
| 6. プロフェッショナル資格 | 設計の経験を積みながら、専門分野の資格へ | 運用・監視から構築・設計へ |
最初に、Linuxとネットワークの基礎を学びます。Linuxは、LinuCとはやLinuxコマンド一覧で全体をつかめます。ネットワークは、CCNAとはが参考になります。
キャリアカンパニーでは、CCNA・LPICなどの無料学習カリキュラムを用意しています(/school/)。独学に不安がある方は、転職の相談とあわせて利用できます。
次に、監視・運用の現場で、障害対応や手順に沿った作業を通じてシステムの動きを学びます。仕事の中身は監視業務とはでくわしく紹介しています。
インフラの基礎がわかってきたら、クラウドの資格に進みます。Cloud Digital Leaderは、公式ページで技術的な前提条件がない基礎の資格とされており、クラウドの全体像をつかむ入り口として使えます。
一方で、Cloud Digital Leaderは、技術職以外の方も対象にした資格です。インフラエンジニアとして実務の力を示したい場合は、構築・運用を扱うAssociate Cloud Engineerが次の目標になります。公式では6か月以上の実務経験が推奨されているので、無料の試用枠などで実際に手を動かしながら準備することが大切です。
クラウドの仕事にどう近づくかは、クラウド未経験からクラウドエンジニアを目指す方法もあわせてご覧ください。
プロフェッショナル資格は、公式で3年以上の業界経験(Google Cloudでの設計・管理の経験1年以上を含む)が推奨されています。運用から構築・設計へ担当を広げながら目指す資格です。運用から構築・設計への進み方は、運用・監視から構築・設計へでまとめています。
各資格の公式ページには、次のような準備の流れが書かれています。
| 順番 | 公式の学習リソース | 使い方 |
|---|---|---|
| 1 | 試験ガイド | 出題される可能性のあるトピックを確認する |
| 2 | 学習プログラム(Google Skills) | 資格ごとのコースとラボで学ぶ |
| 3 | 模擬試験 | 問題の形式と出題の例をつかむ |
| 4 | 試験準備用のコース | 「Preparing for the Associate Cloud Engineer Examination」などで仕上げる |
まず試験ガイドで、わかる分野とわからない分野を分けます。次に、Google Skillsの学習プログラム(資格ごとのコースとラボ)で、実際に手を動かしながら学びます。最後に模擬試験で形式に慣れます。公式ページには、模擬試験は出題の範囲や難しさを表すものではなく、結果を本番の予測に使わないよう書かれています。
勉強の習慣づくりや、インフラ全体の学び方は、インフラエンジニアの勉強法で紹介しています。
GCP資格の評価は、応募する会社や職種によって変わります。
| 状況 | 資格の役割 | 一緒に伝えたいこと |
|---|---|---|
| 未経験でインフラ職に応募 | 学ぶ意欲と基礎知識を示す材料の一つ | Linux・ネットワークの基礎をどう学んだか |
| 運用・監視の経験がある | クラウドに進みたい意思を示す材料 | 日々の運用で何を担当し、何を学んだか |
| 構築・設計の経験がある | 経験の裏付けになる | どんな環境を、どこまで担当したか |
資格は、知識を持っていることを示す材料の一つです。ただ、採用する側は、資格とあわせて「実際に何ができそうか」を見ていると考えられます。資格を書くときは、なぜその資格を選んだのか、どう学んだのか、仕事でどう生かしたいのかをセットで伝えると、意図が伝わりやすくなります。
職務経歴書への書き方は、インフラエンジニアの職務経歴書を参考にしてください。
キャリアカンパニーの現場から|GCP資格を持つ方の転職での評価
Google Cloudを扱う企業では評価されやすい資格です。特に実務経験がある場合は、クラウドの構築・運用の求人で強みになります。
クラウドの求人は、サーバーやネットワークの基礎を前提にしている場合があります。資格の名前だけでは、基礎の力が伝わりにくいことがあります。
そのため、クラウドの資格に加えて、Linuxやネットワークの学習内容、手を動かして作ったもの、運用の経験などを一緒に伝えることが大切です。IT転職で評価されやすい資格の全体像は、IT転職に有利な資格でまとめています。
キャリアカンパニーの現場から|資格だけで応募した方がつまずきやすい点
つまずきやすいのは、Linuxやネットワークなどの基礎知識や、実機を操作した経験が足りないことです。資格だけでなく、実際に環境を構築した経験も重要です。
2026年11月4日時点の公式ページでは、基礎的な認定資格が2つ、アソシエイト認定資格が3つ、プロフェッショナル認定資格が10、合わせて15の資格が載っています。資格は追加や更新があるため、受験前に公式ページで最新の一覧を確認してください。
この記事で取り上げた資格(Cloud Digital Leader、Associate Cloud Engineer、Professional Cloud Architectなど)は、公式ページで日本語が受験できる言語に含まれています。資格によって対応する言語が違うため、各資格のページで確認してください。
公表されていません。公式のよくある質問によると、試験の結果は合否だけが知らされ、点数は伝えられません。難しさの目安は、公式が示す「推奨される経験」で考えるのが現実的です。
受験の前提条件はないため、申し込むことはできます。ただし、公式では6か月以上のGoogle Cloudの実務経験が推奨されています。当社では、まずLinuxとネットワークの基礎を固め、運用の経験を積んでから進む順番をおすすめしています。
クラウドの全体像を学んだことを示す材料にはなります。一方で、技術職以外の方も対象にした基礎の資格です。インフラの実務の力を示したい場合は、Linux・ネットワークの基礎や、Associate Cloud Engineerなどとあわせて考えるとよいでしょう。
公式のよくある質問によると、プロフェッショナル認定資格は認定を受けた日から2年間、基礎的な認定資格とアソシエイト認定資格は3年間有効です。資格を保つには、再認定(更新)が必要です。
目指す職場で使われているクラウドから選ぶのが現実的です。応募したい求人の使用技術を確認し、迷う場合はキャリアアドバイザーに相談してください。クラウドの考え方は共通する部分が多いため、一つ目で学んだことは、ほかのクラウドでも生かせます。
試験の情報は、2026年11月4日にGoogle Cloudの公式ページで確認できた内容です。登録料・言語・資格の一覧は変わることがあるため、受験の前に公式ページで最新の情報を確認してください。合格率・合格点・勉強時間の目安は公表されていないため、この記事では記載していません。「取る順番」は当社の考え方であり、すべての方に当てはまるものではありません。
株式会社エンデバース 代表取締役
キャリアカンパニー責任者
百瀬 将悟
大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。