
シスコ(Cisco)資格の種類と取る順番|CCNA・CCNP・CCIEなどのレベルと、未経験のネットワーク転職での使い方
シスコ(Cisco)の資格は種類が多く、「どれから取ればいいのか」「CCNAとCCNPは何が違うのか」で迷う方が少なくありません。この記事では、シスコの公式サイトで2026年11月4日に確認できた情報をもとに、シスコ資格の種類とレベル、分野、有効期限、未経験から取る順番を整理します。CCNAやCCNPの試験の中身は、それぞれの記事にくわしくまとめているので、ここでは全体の地図として使ってください。
シスコ資格は、ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズが運営している認定資格です。ルーターやスイッチといったネットワーク機器の知識・設定スキルを証明するもので、企業のネットワークを支えるネットワークエンジニアの資格として広く知られています。
国家資格ではなく、メーカーが認定する「ベンダー資格」です。ただし、出題内容はシスコ製品の操作だけではありません。IPアドレス、ルーティング、スイッチング、セキュリティの基礎など、ネットワーク全般の考え方が含まれています。そのため、シスコ製品を使わない職場でも、学んだ知識は役に立ちます。
ネットワークの基礎そのものを先に知りたい方は、TCP/IPとはから読むと、資格の内容が理解しやすくなります。
シスコの公式サイト(日本語ページ「シスコ認定を取得してキャリアアップ」)では、認定のレベルが「エントリ」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」の4つで示されています。
| レベル | 主な認定 | 位置づけ |
|---|---|---|
| エントリー | CCST(Cisco Certified Support Technician)Networking・Cybersecurity・IT Support | ネットワークやITサポートの入門。CCNAの前の一歩 |
| アソシエイト | CCNA、CCNA Cybersecurity、CCNA Automation | ネットワークの基礎を一通り証明する。未経験の最初の目標 |
| プロフェッショナル | CCNP Enterprise、CCNP Security、CCNP Data Center など | 分野ごとの専門性。構築・設計を担う人向け |
| エキスパート | CCIE(各分野)、CCDE(設計) | シスコ資格の最上位。高度な構築・設計・トラブル対応 |
このほかに、特定の製品や技術に絞った「スペシャリスト」などの認定もあります。なお、「アーキテクト」というレベルの名前を見かけることがありますが、2026年11月4日時点の公式の認定一覧ページには掲載されていませんでした。最新の構成は公式サイトで確認してください。
CCST(Cisco Certified Support Technician)は、シスコ資格の入り口にあたる認定です。公式の試験ページでは、CCST Networking(試験番号100-150)は、入門レベルのネットワークの概念を確認する試験で、CCNAへの最初のステップと説明されています。
ただし、CCNAを受けるのにCCSTは必須ではありません。CCNAの受験に前提条件はないため、未経験の方がCCNAから学び始めることも可能です。
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコ資格の中で最もよく知られている認定です。公式サイトでは、試験「200-301 CCNA」に合格すると認定され、受験の前提条件はありません。また、ネットワークの知識がほとんどない人を想定した出発点である、と説明されています。
試験の範囲・勉強の進め方・合格後の転職については、次の記事にまとめています。
CCNP(Cisco Certified Network Professional)は、分野ごとに分かれた専門の認定です。たとえばCCNP Enterpriseは、公式サイトでは「コア試験」と、自分で選ぶ「コンセントレーション試験」の2つに合格すると認定される仕組みです。各試験の前提条件は「なし」と記載されています。
前提条件がないとはいえ、CCNPはCCNAより範囲が広く深い内容です。試験の構成や難しさは、CCNPとはでくわしく解説しています。
CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)は、シスコ資格の最上位にあたる認定です。たとえばCCIE Enterprise Infrastructureは、公式サイトではコア試験と、8時間の「ラボ試験」(実機で構築やトラブル対応を行う試験)に合格する必要があります。設計に特化したエキスパート認定として、CCDE(Cisco Certified Design Expert)もあります。
未経験の方が最初から目指す資格ではありません。ネットワークの構築・設計を長く経験した人が、専門性の証明として挑戦する資格と考えてください。
シスコ資格は、レベルだけでなく「分野(トラック)」でも分かれています。公式サイトで確認できた主な分野は次のとおりです。
| 分野 | 主な認定 | どんな仕事に関係するか |
|---|---|---|
| エンタープライズ | CCST Networking/CCNA/CCNP Enterprise/CCIE Enterprise Infrastructure | 企業のネットワーク全般(ルーティング・スイッチング・無線など) |
| セキュリティ | CCNP Security/CCIE Security | ファイアウォールなどのネットワークセキュリティ |
| サイバーセキュリティ | CCST Cybersecurity/CCNA Cybersecurity/CCNP Cybersecurity | セキュリティ監視・インシデント対応 |
| データセンター | CCNP Data Center/CCIE Data Center | データセンターのネットワーク・サーバー基盤 |
| サービスプロバイダー | CCNP Service Provider/CCIE Service Provider | 通信事業者の大規模ネットワーク |
| コラボレーション | CCNP Collaboration/CCIE Collaboration | 音声・ビデオ会議などのシステム |
| オートメーション | CCNA Automation/CCNP Automation/CCIE Automation | プログラムによるネットワークの自動化 |
| 設計 | CCDE | ネットワークの設計 |
オートメーションの分野は、英語版の公式ページでは「Automation」と表記されています。日本語ページでは「DevNet」の表記が残っていました。認定の名前が変わることがあるため、受験の前には公式サイトで最新の名前を確認してください。
表を見るとわかるとおり、アソシエイトのCCNAは、エンタープライズ分野の入り口であり、ネットワーク全体の基礎です。プロフェッショナル以上で分野が細かく分かれるため、CCNAで基礎を固めてから、実務で関わる分野を選ぶ流れになります。
シスコ資格には有効期限があります。公式の再認定(Recertification)のページには、次のように記載されています。
| レベル | 有効期間 | 更新の方法 |
|---|---|---|
| エントリー(CCST) | 5年(2025年7月15日以降に取得した場合) | 試験に合格して更新。継続教育(CE)クレジットは使えない |
| アソシエイト(CCNAなど) | 多くの認定は取得から3年 | 試験に再合格する、上のレベルに進む、またはCEクレジット30 |
| プロフェッショナル(CCNPなど) | 多くの認定は取得から3年 | 試験の合格、またはCEクレジット80 |
| エキスパート(CCIE・CCDE) | 多くの認定は取得から3年 | 試験の合格、またはCEクレジット120 |
CEクレジットとは、シスコが認めたトレーニングの受講などで得られるポイントです。公式ページでは、2025年7月15日より前に取得したCCSTは期限なく有効、とも書かれています。また、有効期限が切れた認定は、もう一度すべての試験に合格し直す必要があると記載されています。
組み合わせ方の細かな条件は変わることがあるため、更新の時期が近づいたら公式ページで確認してください。転職活動では、履歴書に書く資格が有効期限内かどうかも確認しておくと安心です。
未経験からネットワークエンジニアを目指す場合、当社では次の順番をおすすめしています。
| 段階 | やること | 関連記事 |
|---|---|---|
| 1. 基礎を学ぶ | TCP/IP・OSI参照モデルなど、ネットワークの基本用語を理解する | TCP/IPとは、OSI参照モデル |
| 2. CCNAを取る | ネットワークの基礎を一通り学び、資格で証明する | CCNAとは、CCNAの勉強時間 |
| 3. 実務を積む | 運用保守・設定変更などの実務を1〜3年ほど経験する | 運用・監視から構築・設計へ |
| 4. CCNPを取る | 担当分野を決め、構築・設計の知識を深める | CCNPとは |
CCNAは受験の前提条件がないため、未経験の方も最初からCCNAを目標にできます。CCSTは、ITの知識がまったくなく、いきなりCCNAの範囲を学ぶのが不安な方の準備として考えるとよいでしょう。
CCNAは「ネットワークを学んだ」ことを、応募書類で示しやすい資格です。ただし、資格だけで採用が決まるわけではありません。面接では「なぜネットワークの仕事をしたいのか」「どう学んだのか」も見られます。
CCNPを取るタイミングについて、当社では次のように考えています。
CCNA相当の知識を身につけ、ネットワークの運用保守や設定変更などの実務経験を1〜3年程度積んだ段階が、一つの目安です。年数よりも、担当してきた業務や理解度を重視します。
CCNPの内容は、実際の機器や設計の考え方を知っていると理解しやすくなります。実務で触れた設定や障害対応と結びつけて学ぶことで、資格の知識が「使える知識」になります。反対に、実務の前にCCNPだけを取っても、面接で具体的な経験を話せないと、評価につながりにくいことがあります。
運用保守から構築・設計の仕事に進む方法は、運用・監視から構築・設計へ進む方法で解説しています。
CCIEは、構築・設計の経験を重ねた人が目指す資格です。未経験からの転職活動の段階で、CCIEを目標にする必要はありません。まずはCCNAと実務経験を土台にしてください。
キャリアカンパニーの現場から|求人で評価されるレベル
CCNAから評価の対象になります。未経験の採用では基礎知識の証明になり、CCNPは実務経験者の転職で特に評価されやすい資格です。
CCNAなどの資格は、履歴書の資格欄に書くだけでなく、自己PRや職務経歴書で「何を学び、どう身につけたか」を説明すると伝わりやすくなります。一例として、次のような書き方があります。
学習中の段階でも、「CCNA取得に向けて学習中(○月受験予定)」と書くことで、意欲を伝えられます。公式サイトでも、CCNAは本を読むだけでは合格できず、ルーターやスイッチを操作する練習が大切だと案内されています。手を動かして学んだことは、面接でも話しやすい材料になります。
dodaの平均年収ランキング2025では、ネットワークエンジニアの平均年収は455万円です(経験者を含む平均)。くわしくはネットワークエンジニアの年収をご覧ください。
キャリアカンパニーの現場から|CCNA以外の資格を勧めるか
勧めることはあります。ネットワークの運用・構築の経験を積んだ方にはCCNPをおすすめしています。完全に未経験の方は、まずCCNAを優先してください。
シスコ資格の取り方や、未経験からの進み方を相談したい方へ
CCNAから始めるか、どの分野に進むか、どんな求人なら実務を積めるかを、キャリアアドバイザーと一緒に整理できます(オンライン・60分)。
日程を選んで無料相談を予約するインフラエンジニアの仕事では、ネットワークだけでなく、サーバーやセキュリティの知識も使います。シスコ資格と他の資格の関係は、次のように整理できます。
| 資格 | 分野 | シスコ資格との関係 |
|---|---|---|
| CompTIA Network+ | ネットワーク(メーカーに依存しない) | ネットワークの基礎を学ぶ点でCCNAと重なる |
| LinuC・LPIC | サーバー(Linux) | ネットワークと組み合わせると、インフラ全体を担当しやすくなる |
| ネットワークスペシャリスト | ネットワーク(国家試験) | CCNP以降の知識と重なる部分がある高度な試験 |
| セキュリティ系の資格 | セキュリティ | CCNA Cybersecurityなどと合わせて、セキュリティ方面のキャリアにつながる |
CompTIAの資格についてはCompTIAとは、Linuxの資格はLinuCとは、セキュリティの資格はセキュリティ資格のロードマップで解説しています。IT転職全体で評価されやすい資格は、IT転職に有利な資格にまとめています。
| 目指す方向 | 最初の一歩 | その次 |
|---|---|---|
| ネットワークエンジニア | CCNA | 実務1〜3年のあと、CCNP Enterprise など |
| サーバーも含めたインフラ全般 | CCNA または LinuC | もう一方の資格で、ネットワークとサーバーの両方を学ぶ |
| セキュリティ | CCNA(ネットワークの基礎) | セキュリティ系の資格・CCNA Cybersecurity など |
どの方向でも、ネットワークの基礎は共通して役に立ちます。迷ったときは、CCNAで基礎を固めるところから始めるのが進めやすい選択です。
キャリアカンパニーでは、CCNA・LPICなどの無料学習カリキュラムを用意しています(/school/)。独学に不安がある方は、転職の相談とあわせて利用できます。
| 知りたいこと | 記事 |
|---|---|
| CCNAの試験の全体像 | CCNAとは |
| CCNAの勉強時間 | CCNAの勉強時間 |
| CCNAの問題の傾向 | CCNAの練習問題 |
| CCNA合格後の転職 | CCNAは転職に有利? |
| CCNPの試験と難しさ | CCNPとは |
公式サイトでは、エントリー(CCST)、アソシエイト(CCNAなど)、プロフェッショナル(CCNPなど)、エキスパート(CCIE・CCDE)の4つのレベルで示されています。さらに、エンタープライズ、セキュリティ、データセンター、サービスプロバイダー、コラボレーション、オートメーションなどの分野に分かれています。
当社では、CCNAから始めることをおすすめしています。CCNAは受験の前提条件がなく、公式サイトでもネットワークの知識がほとんどない人を想定した出発点と説明されています。ITの知識にまったく自信がない方は、CCSTで準備してからでもかまいません。
公式サイトでは、CCNP Enterpriseの各試験の前提条件は「なし」と記載されています。ただ、CCNPはCCNAより範囲が広く深い内容です。当社では、CCNA相当の知識と、運用保守や設定変更などの実務経験を1〜3年程度積んだ段階を一つの目安と考えています。
あります。公式の再認定ページでは、多くの認定は取得から3年間有効で、CCSTは2025年7月15日以降に取得したものが5年と記載されています。試験の合格や継続教育(CE)クレジットで更新でき、期限が切れると試験を受け直す必要があります。
シスコの公式サイトでは、CCNAの合格率は公表されていません。勉強時間の考え方はCCNAの勉強時間で、問題の傾向はCCNAの練習問題で解説しています。
役に立ちます。シスコ資格の出題には、IPアドレスやルーティングなど、メーカーに関係なく使うネットワークの考え方が多く含まれているためです。メーカーに依存しない資格としては、CompTIA Network+もあります。
資格だけで採用が決まるわけではありません。資格は学習の意欲と基礎知識を示す材料の一つです。面接では、なぜネットワークの仕事を目指すのか、どう学んできたのかも見られます。資格とあわせて、応募書類や面接での伝え方を準備することが大切です。
出典(確認日:2026年11月4日):シスコ「シスコ認定を取得してキャリアアップ」(https://www.cisco.com/site/jp/ja/learn/training-certifications/certifications/index.html )、Cisco「Certifications」(https://www.cisco.com/site/us/en/learn/training-certifications/certifications/index.html )、Cisco「Recertification」(https://www.cisco.com/go/recertification )、Cisco「CCNA」(https://www.cisco.com/site/us/en/learn/training-certifications/certifications/enterprise/ccna/index.html )、Cisco「CCNP Enterprise」(https://www.cisco.com/site/us/en/learn/training-certifications/certifications/enterprise/ccnp-enterprise/index.html )、Cisco「CCIE Enterprise Infrastructure」(https://www.cisco.com/site/us/en/learn/training-certifications/certifications/enterprise/ccie-enterprise-infrastructure/index.html )、Cisco「100-150 CCST Networking」(https://www.cisco.com/site/us/en/learn/training-certifications/exams/ccst-networking.html )、doda「平均年収ランキング」職種別(https://doda.jp/guide/heikin/syokusyu/ 、確認日2026年10月22日)。認定の名称・構成・更新条件は変わることがあるため、受験前に公式サイトで最新情報を確認してください。「未経験から取る順番」「CCNPのタイミング」は当社の考え方です。
株式会社エンデバース 代表取締役
キャリアカンパニー責任者
百瀬 将悟
大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。