
LinuCレベル1の勉強時間は?未経験からの勉強法と、101・102試験の進め方

この記事では、LinuCレベル1の試験の基本、101と102の範囲の違い、勉強時間の考え方、週ごとの学習計画の一例、教材の選び方、実機での練習、独学か講座か、受験の申し込み方法までを順番に整理します。LinuCそのものについては、先にLinuCとは?をご覧ください。
LinuC(リナック)は、LPI-Japanが運営するLinux技術者の認定資格です。レベル1は、公式サイトで「仮想環境を含むLinuxシステムの基本操作とシステム管理が行える技術者」を認定するものと説明されています。2026年11月4日時点の公式サイトの記載は次のとおりです。
| 項目 | 公式サイトの記載 |
|---|---|
| 試験 | 101試験と102試験(現在の版はVersion 10.0) |
| 認定の条件 | 101試験と102試験の両方に合格する(5年以内に両方の合格が必要) |
| 出題数 | 1試験あたり約60問 |
| 試験時間 | 1試験90分(アンケート5分を含み、問題を解く時間は85分) |
| 受験料 | 1試験あたり16,500円(税込) |
| 試験の方式 | コンピュータで解く方式。テストセンターか、自宅などからのオンライン受験を選べる |
| 認定の期限 | 有効期限はないが、「有意性の期限」として認定日から5年がある |
合格点は、公式サイトの試験ページでは確認できませんでした。ネット上には「○割で合格」という情報もありますが、公式の数字ではありません。点数の目標を決め打ちするより、範囲を一通り理解しているかを基準にしましょう。
LinuCの認定に有効期限はありません。ただし公式サイトでは、技術の変化に合わせて、認定日から5年以内に再認定を受けるか、上位レベルの認定を取ると、認定が「有意」な状態を保てると説明されています。転職の書類に書くときは、取得した年月もあわせて書くと伝わりやすくなります。
試験の内容や受験料は変わることがあります。申し込みの前に、公式サイトで最新の情報を確認してください。
LinuCレベル1は、2つの試験で範囲が分かれています。公式サイトの出題範囲(Version 10.0)は次のとおりです。
| 主題 | 内容のイメージ |
|---|---|
| 1.01 Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用 | Linuxのインストールと起動・停止、仮想マシンやコンテナ、プロセスの扱い |
| 1.02 ファイル・ディレクトリの操作と管理 | ファイルの基本操作、所有者と権限(パーミッション)、リンク、検索 |
| 1.03 GNUとUnixのコマンド | コマンドラインの操作、テキストの加工、パイプとリダイレクト、正規表現、エディタ |
| 1.04 リポジトリとパッケージ管理 | aptやyumなどを使ったソフト(パッケージ)の管理 |
| 1.05 ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム | ハードウェアの基礎、ディスクの分け方、ファイルシステムの作成とマウント |
101試験は、Linuxを触る「手の動き」の基礎が中心です。コマンドの名前と使い方を、実際に打ちながら覚えるのが近道です。
| 主題 | 内容のイメージ |
|---|---|
| 1.06 シェルおよびスクリプト | シェル環境の設定、シェルスクリプト |
| 1.07 ネットワークの基礎 | インターネットの通信の基礎、ネットワークの設定、問題の調べ方、DNSの設定 |
| 1.08 システム管理 | アカウントの管理、ジョブの予約実行、言語や地域の設定 |
| 1.09 重要なシステムサービス | システムの時刻、ログ、メール配送の基本 |
| 1.10 セキュリティ | セキュリティ管理の作業、ホストの設定、暗号化によるデータの保護、クラウドセキュリティの基礎 |
| 1.11 オープンソースの文化 | オープンソースの考え方とライセンス、コミュニティ |
102試験は、サーバーを管理する立場の知識が増えます。ネットワークの基礎も入るため、ネットワークの用語に慣れていない方は、ここで時間がかかりやすいです。表の「内容のイメージ」は、公式の主題名をもとに当社がかみくだいたもので、細かな項目は公式の出題範囲で確認してください。
「LinuC 勉強時間」と検索すると、さまざまな時間数が出てきます。しかし、LinuCの公式サイトには勉強時間の目安は書かれていません。この記事でも、何時間で合格できると決めつけることはしません。
勉強時間が人によって大きく変わるのは、次のような違いがあるためです。
| これまでの経験 | 進め方の目安 |
|---|---|
| ITの仕事の経験がない | Linux標準教科書などで「Linuxとは何か」「コマンドとは何か」から始める。最初の数週間は、基礎の理解に時間を使う |
| ヘルプデスク・運用監視の経験がある | 知っている用語が多い分、範囲を早めに一通り見て、問題集で弱いところを埋める |
| サーバーやネットワークを少し触ったことがある | 公式の出題範囲と自分の知識を見比べ、抜けている主題から始める |
上の表は、進め方の考え方を示した「目安」で、必要な時間を示すものではありません。大切なのは、時間数より「毎週どこまで進めるか」を決めることです。
キャリアカンパニーの現場から|学習計画を立てるときの目安
合格までの期間は人によって大きく変わります。当社では学習計画の目安として、101・102の両方で3〜6か月ほど、平日1〜2時間・休日2〜3時間ほどを想定しています。

ここでは、未経験の方が101から順に受ける場合の計画の一例を紹介します。期間は理解の進み方に合わせて、前後させてください。
| 期間(一例) | やること | ゴール |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | Linux標準教科書で全体をつかむ。仮想マシンにLinuxを入れる | 自分のパソコンでLinuxが動く |
| 3〜5週目 | 101の範囲を認定教材で1周する。出てきたコマンドを毎日打つ | 101の主題をひと通り説明できる |
| 6〜7週目 | 問題集を解き、間違えた問題をノートにまとめる。2周目で弱点をつぶす | 問題集で間違える理由がわかる |
| 8週目 | 本番と同じ時間で通して解き、101を受験する | 101の合格 |
| 9週目以降 | 同じ流れで102に進む。ネットワークの基礎は早めに時間を取る | 102の合格でレベル1の認定 |
101は、Linuxを動かしてファイルやコマンドを扱う基礎の範囲です。102のシェルスクリプトやシステム管理は、101のコマンドの知識が前提になる場面が多くあります。そのため、101で基礎を固めてから102に進む順番が、無理なく学びやすいです。
2試験をまとめて勉強して続けて受ける方法もあります。ただ、未経験の方は範囲が広く感じやすいため、1試験ずつ区切って合格を積み上げるほうが、気持ちの面でも続けやすいでしょう。なお、認定には5年以内に両方の合格が必要です。101に合格したら、間を空けすぎずに102に進みましょう。
LinuCの勉強に使う教材は、大きく分けて次の3つです。
| 教材 | 特徴 | 使いどころ |
|---|---|---|
| Linux標準教科書(LPI-Japan) | LPI-Japanが無料で公開している初学者向けの教材。PDF版・EPUB版は無料、製本版は有料 | 最初に、Linuxの全体像と基本のコマンドをつかむ |
| LPI-Japan認定教材 | LPI-Japanが認定した書籍などの教材 | 出題範囲を一通り学ぶ |
| 問題集・Webの演習 | 問題を解いて、理解できていないところを見つける | 仕上げ。本番の形式に慣れる |
Linux標準教科書について、公式サイトでは、LinuCレベル1の学習にも利用できる一方で、LinuCの出題範囲をすべて扱っているわけではないと説明されています。試験対策には、認定教材を一緒に使うことがすすめられています。
未経験の方は、まず標準教科書で「Linuxに触れる感覚」をつかみ、その後に認定教材で範囲を埋める流れが組みやすいです。なお、無料版を受け取るには、アンケートに答えてメールでダウンロード用のコードを受け取る仕組みになっています。入力する項目と個人情報の扱いは、申し込み画面で確認してください。
LinuCレベル1の現在の版はVersion 10.0です。古い版の教材だと、出題範囲が今と合わないことがあります。中古の本やネットの情報を使うときは、どの版に対応しているかを確かめましょう。
LinuCの勉強で特に大切なのが、実際にLinuxを動かしてコマンドを打つことです。本を読むだけでは、コマンドの細かな違い(オプションの意味や、結果の出方)が頭に残りにくいためです。
自分のパソコンに「仮想マシン」を作れば、いまのOSを残したまま、その中でLinuxを動かせます。仮想マシンなら、設定を壊してしまっても作り直せるので、思い切って試せます。101試験の範囲にも、仮想マシンやコンテナの利用が含まれています。仮想化の考え方は、サーバー仮想化とはで解説しています。
キャリアカンパニーの現場から|つまずきやすい点と乗り越え方
Linuxのコマンド、ファイルの権限、シェル、ネットワークの設定などが、つまずきやすい点です。問題集を暗記するだけでなく、仮想環境で実際に操作しながら学ぶことが効果的です。
LinuCレベル1は、独学で目指す方も多い資格です。一方で、未経験の方は「何から手を付ければいいか」「この理解で合っているか」で止まりやすくなります。
| 学び方 | よい点 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 独学(本・問題集) | 自分のペースで進められる。費用をおさえやすい | 分からないところで止まりやすい。計画を自分で立てる必要がある |
| 講座・スクール | 学ぶ順番が決まっていて、質問できる | 費用がかかるものが多い。決まった時間を確保する必要がある |
| 無料の学習カリキュラム | 費用をかけずに、順番に沿って学べる | 内容や対象が決まっているので、自分の目的に合うか確かめる |
キャリアカンパニーでは、CCNA・LPICなどの無料学習カリキュラムを用意しています(無料学習カリキュラム)。LPICとLinuCはどちらもLinuxの資格で、学ぶ内容に重なる部分があります。2つの違いはLPICとLinuCの違い、LPICそのものはLPICとはで解説しています。
インフラ全体の勉強の進め方は、インフラエンジニアの勉強法もあわせてご覧ください。ネットワークの資格のCCNAも考えている方は、CCNAの勉強時間で計画の立て方を紹介しています。
LinuCの勉強と転職の進め方を相談したい方へ
いまの学習の進み具合で応募を始めてよいか、どんな求人を選ぶとよいかを、キャリアアドバイザーと一緒に整理できます(オンライン・60分)。
日程を選んで無料相談を予約するLinuCの申し込みは、公式サイトの案内に沿って、受験者マイページから行います。2026年11月4日時点の流れは次のとおりです。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1. アカウントを作る | 受験者マイページのアカウント(EDUCO-ID)を取得する。複数作らないよう注意 |
| 2. 支払い方法を選ぶ | クレジットカード・コンビニ・銀行振込、または受験チケットを使う |
| 3. 予約する | マイページの「受験予約/変更/キャンセル」から、日時と会場を選ぶ。予約の際は秘密保持契約への同意が必要 |
| 4. 受験する | テストセンター、またはオンライン監督試験(OnVUE)で受験する。当日は本人確認書類が必要 |
受験チケットの有効期限は発行日から1年間で、延長はできないと案内されています。また、予約と同時に支払う場合に使える方法はクレジットカードのみと説明されています。
ピアソンVUEのLinuCのページでは、不合格だった場合、受験日の翌日から数えて7日目以降に同じ試験を受け直せると案内されています。不合格でも、間違えた分野を見直して、次の受験日を決めましょう。
オンライン受験は自宅などから受けられますが、予約の前にパソコンのシステムチェックが必要です。また、一部のMac端末では正常に受験できない事象が報告されているため、Windows端末かテストセンターでの受験がすすめられています。
LinuCレベル1は、Linuxの基本操作と管理の基礎を学んだことを示せる資格です。サーバーエンジニアや運用・監視の求人では、Linuxを扱う場面が多いため、学習の証明として役立ちます。
ただし、資格があるだけで内定が決まるわけではありません。面接では、資格名だけでなく、どう勉強したか、仮想マシンで何を試したか、つまずいたところをどう乗り越えたかを具体的に話せると、意欲と理解が伝わりやすくなります。
キャリアカンパニーの現場から|面接・書類での伝え方
LinuCは、Linuxの基礎知識と学ぶ意欲を示せるため、サーバーの運用・保守の求人で評価の材料になります。学習中の場合は、学習した内容、操作できるコマンド、受験の予定日を具体的に伝えるようお伝えしています。
面接でよく聞かれる質問はインフラエンジニアの面接の質問、ほかの資格との比べ方はIT転職に有利な資格、未経験からの転職の全体像は未経験からインフラエンジニアへの転職ガイドをご覧ください。
LinuCの公式サイトには、勉強時間の目安は書かれていません。必要な時間は、パソコンやITの経験、1日に取れる時間によって大きく変わります。時間数より、「何週目までに101の範囲を1周する」のように、週ごとの目標を決めて進めるのがおすすめです。
独学で目指す方も多い資格です。未経験の方は、無料のLinux標準教科書で基礎をつかみ、認定教材と問題集で範囲を埋め、仮想マシンでコマンドを打つ流れが進めやすいです。一人で止まりやすい方は、学習カリキュラムや講座を使う方法もあります。
本記事では101から受ける順番をおすすめしています。101はLinuxを動かしてファイルやコマンドを扱う基礎の範囲で、102のシェルスクリプトやシステム管理は、その知識が前提になる場面が多いためです。
公式サイトでは、受験料は1試験あたり16,500円(税込)、試験時間は1試験90分(アンケート5分を含み、解答時間は85分)、出題数は約60問とされています(2026年11月4日時点)。レベル1の認定には101と102の2試験の合格が必要です。最新の情報は申し込みの前に公式サイトで確認してください。
公式サイトの試験ページでは、合格点の記載を確認できませんでした。ネット上の数字は公式のものではないため、点数を決め打ちせず、出題範囲を一通り理解しているかを基準に準備しましょう。
公式サイトでは、認定に有効期限はないものの、「有意性の期限」として認定日から5年があると説明されています。5年以内に再認定を受けるか、上位レベルの認定を取ると、有意な状態を保てます。
どちらもLinuxの資格で、学ぶ内容に重なる部分があります。目指す職場や求人で求められている資格を見て選ぶのが一つの考え方です。違いはLPICとLinuCの違いで詳しく解説しています。
試験の内容・受験料・申し込みの手順は変わることがあります。受験の前に、LinuC公式サイトで最新の情報を確認してください。勉強時間・学習計画・教材の使い方は一般的な考え方と一例で、特定の結果を示すものではありません。出題範囲の「内容のイメージ」は公式の主題名をもとに当社がまとめたものです。本記事では、特定の市販教材の順位づけは行っていません。
株式会社エンデバース 代表取締役
キャリアカンパニー責任者
百瀬 将悟
大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。