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IT転職の退職理由の伝え方|面接で好印象にするポイントと例

IT転職の退職理由の伝え方|面接で好印象にするポイントと例
更新日:2026.10.19

目次

IT転職の退職理由は、「事実を曲げずに、何を実現したくて転職するのかという前向きな目的で伝える」と、面接で好印象になります。不満をそのまま話すと、「同じ理由でまた辞めるのでは」と受け取られかねません。この記事では、面接官の意図、伝え方の型、本音の言い換え表、状況別の回答例8本(架空の例)、NGと深掘り質問、履歴書の書き方、退職手続きの基本までまとめました。

この記事のポイント

  • 面接官は、「同じ理由でまた辞めないか」「他責ではないか」「志望と一貫しているか」を見ている
  • 伝え方の型は「事実 → 目的 → 応募先との一貫性」
  • 本音の不満は、事実を曲げずに前向きな目的へ言い換える
  • 退職の申し出は、内定後に、就業規則に沿って進めるのが基本

面接官が退職理由で確認している3つのこと

特に、IT職への転職では、「現職の職種では叶えられないが、エンジニアなら叶えられる」という根拠が見られます。理由が単なる不満だと、IT業界でも同じ不満が出たときに辞めると受け取られてしまいます。

「退職理由」と「転職理由」は別の質問

この2つは似ていますが、聞かれる意図が異なります。状況に応じて、どちらを聞かれても答えられるようにしておきましょう。

退職理由転職理由(転職したい理由)
主に聞かれる人すでに退職している人在職中の人
聞かれていることなぜ前の会社を辞めたのかなぜ今、転職したいのか
答えのポイント事実と、そこから得た学び現職では叶わず、応募先で叶えたいこと

⚠ 注意

「現職でシステムに触れて興味を持ち、エンジニアになりたいと思いました」だけでは、今の職種を辞める理由になっていません。「エンジニアになって違うことに興味が出たら、また転職するのでは」と受け取られます。現職の仕事で叶えられないことと、エンジニアなら叶えられることを、セットで話しましょう。

伝え方の型|「事実 → 目的 → 一貫性」

ここで大切なのは、嘘をつくのではなく、同じ事実を「何を実現したいか」の視点で話し直すことです。本音が「変化のない日常でやりがいを感じられなかった」でも、「専門性を高めて、長期的に市場価値を上げたい」という目的として話すことができます。

本音を、前向きな目的へ言い換える表

本音(不満)言い換えの方向(事実は変えない)
給料が上がらない成果や専門性が正当に評価され、スキルに応じて収入が伸びる環境で働きたい
残業が多く、休めない業務の効率化や、長く働き続けられる働き方を重視して、キャリアを築きたい
仕事に変化がなく、やりがいがない専門的なスキルを身につけ、成長を実感できる仕事に挑戦したい
人間関係が合わないチームで協力し、お互いに学び合える環境で、力を発揮したい
会社の将来性に不安がある成長している業界で、長期的に市場価値を高められる仕事に就きたい
やりたい仕事と違う業務を任された自分が目指す専門領域に絞って、経験を積みたい
評価基準が不明確で、納得できない成果や行動が明確に評価され、改善点が分かる環境で成長したい

言い換えるときの条件は、事実と矛盾しないことです。実際は人間関係が原因なのに、「スキルアップのため」とだけ話すと、深掘りされたときに説明に詰まります。面接官は、話の筋が通っているかを見ています。

状況別|退職理由の回答例8本

例1:スキル不足への不安から転職

状況:営業職として働き、専門的なスキルが身につかないことに不安を持った

回答例(架空の例)

現職では、営業として多様な業務を経験しましたが、専門的で客観的に評価できるスキルが身についていないことに、将来への不安を感じました。そこで、可視化できる技術力を身につけて長く働ける環境を求め、ITの仕事に挑戦したいと考えました。インフラは、学んだ知識が資格や構築経験として積み上がる仕事だと考え、御社を志望しています。

ポイントは、「不安」を「スキルを可視化できる仕事への関心」につなげている点です。

例2:職種を変えたい(営業 → エンジニア)

状況:営業で提案する仕事に、モヤモヤがあった

回答例(架空の例)

営業では、お客様にとって最善の提案をしたいと考えていましたが、利益率の高い商材を勧める場面があり、もどかしさを感じていました。自分で学び、経験を積むことで、お客様の課題に対して、技術で最善の答えを出せる仕事に就きたいと考えるようになりました。職種の分析が甘かった点は反省していますが、エンジニアのほうが、自分の考えに合っていると確信しています。

「今の職種では叶えられないこと」と「エンジニアなら叶えられること」を、セットで話しています。反省も入れることで、他責に聞こえません。

例3:給与・評価に納得できなかった

状況:評価基準が変わり、給与が下がった

回答例(架空の例)

評価の基準が途中で変わり、成果が給与に反映されにくくなりました。この経験から、成果やスキルが明確に評価される環境で、専門性を高めたいと考えるようになりました。御社は、資格取得や担当範囲の拡大が評価につながる点に魅力を感じています。

不満の「事実」は簡潔に、「今後求める環境」を中心に話します。会社への批判を長く話さないことが大切です。

例4:残業・労働環境が理由

状況:長時間労働が続いていた

回答例(架空の例)

忙しい時期は、長時間の勤務が続いていました。その中で、業務の優先順位づけや、効率化の重要性を学びました。今後は、スキルを身につけて業務を効率よく進められる力を高め、長く安定して貢献できる働き方を目指したいと考えています。

「残業が嫌だった」ではなく、「その経験から何を学び、どう働きたいか」を話します。

例5:人間関係が理由

状況:上司との関係がうまくいかなかった

回答例(架空の例)

上司との意思疎通がうまくいかず、業務の進め方で食い違いがありました。自分から報告や相談の頻度を増やすなど、改善を試みましたが、環境を変えることも必要だと判断しました。今後は、報連相を大切にし、チームで協力して成果を出せる環境で働きたいです。

悪口は一切言わず、自分が改善のために行動した事実を入れます。他責にならないことが重要です。

例6:会社都合・契約満了

状況:契約期間が満了した/会社の事情で離職した

回答例(架空の例)

前職は契約期間が満了となり、更新がありませんでした。その期間に、これまでの経験を整理し、ITの学習を進めました。専門性を身につけて長く働ける仕事を探し、御社に応募しました。

会社都合でも、「その後、何をしたか」を話すことが大切です。事実を簡潔に述べ、前向きな行動につなげます。

例7:短期離職(1年未満)

状況:入社後、想像と現実にギャップがあった

回答例(架空の例)

入社前の情報収集が十分でなく、仕事内容と想像との間にギャップがありました。この点は、自分の準備不足だったと反省しています。その経験から、今回は仕事内容や働き方を、複数の情報源で確認したうえで応募しています。今度は、腰を据えて長く働きたいと考えています。

「なんとなく合わなかった」と軽く話すと印象が悪くなります。事実・反省・今回の対策を、簡潔に伝えます。

例8:在職中に転職活動をしている

状況:現職で、将来像を描きにくくなった

回答例(架空の例)

現職でのキャリアを考えたとき、専門性を高める機会が限られていると感じました。今の仕事への責任は最後まで果たしながら、長期的に市場価値を高められるITの仕事に挑戦したいと考え、活動しています。

在職中の転職理由は、現職への責任感を示しつつ、「応募先で叶えたいこと」を中心に話します。

面接で話すときのコツ|話し方と長さ

退職理由は、内容だけでなく、話し方でも印象が変わります。次の3点を意識して、声に出して練習しましょう。

項目意識すること
長さ30秒〜1分。長く話すほど、不満の話が増えやすい
声のトーン落ち着いて、前向きに。過去を責める口調にならない
締め方必ず「だから、応募先で〇〇を実現したい」で終わる(過去の話で終わらない)
30秒の話し方の例(架空の例)

前職では、営業として幅広い業務を経験しましたが、専門的なスキルが身についている実感が持てず、将来に不安を感じました。(事実)

そこで、技術力を身につけて長く働ける環境を求め、ITの仕事に挑戦したいと考えました。(目的)

インフラは、学んだ知識が資格や構築経験として形に残る仕事で、御社なら未経験からその経験を積めると考えています。(一貫性)

話し終えたあとに、「それは改善しようとしましたか?」と聞かれる前提で、自分が試みた行動を1つ準備しておきましょう。これがあるだけで、他責にならず、前向きな人という印象に変わります。

避けたいNG例と、深掘り質問

NGなぜ避けるべきか
前職・上司・同僚の悪口協調性に不安を持たれる。事実でも、感情的な言い方は避ける
「なんとなく」「合わなかった」理由が不明確で、また同じことが起きると思われる
「ITが成長しているから」だけ今の職種を辞める理由になっておらず、志望が弱い
志望動機と矛盾する「安定したい」と言いながら「挑戦したい」を強調するなど、軸がずれる
深掘りの質問答えの方向性
それは、改善しようとしましたか?自分が行った行動(相談、提案、工夫)を具体的に話す
その理由は、うちの会社でも起こりませんか?応募先の環境と比べて、解消される理由を、調べた事実から話す
辞める前に、できたことはありませんか?反省点を認めたうえで、今回はどう変えているかを話す
次の会社を、どのように選んでいますか?転職の軸(成長・専門性・長期就業)を、一貫して話す

退職理由を作る3ステップのワーク

面接で話す退職理由は、次の3ステップで準備すると、本音を整理しながら、前向きな言葉にできます。実際に紙に書き出してみてください。

  1. 本音を、すべて書き出す:不満・悔しさ・疲れなど、感情もそのまま書く(ここでは、誰にも見せない)
  2. 「事実」と「感情」に分ける:「上司が嫌い」は感情、「報告の場がほぼなかった」は事実。事実だけを残す
  3. 事実を、「何を実現したいか」に変換する:「報告の場がなかった」→「報連相が活発な環境で、チームで成長したい」
書き出し(本音)事実に分ける目的に変換する
毎日同じ作業ばかりで、つまらない担当業務が固定されており、新しい業務に関われる機会が少なかった専門性を高められる仕事で、継続的に成長したい
頑張っても給料が変わらない評価の基準が明確に示されず、昇給の仕組みも分かりにくかった成果や学びが、評価・待遇に反映される環境で働きたい
上司が話を聞いてくれない報告・相談の場が限られていた報連相を大切にして、チームで成果を出せる環境で貢献したい

IT職の面接で、評価されやすい退職理由・されにくい退職理由

評価されやすいされにくい
専門性・スキルを高めたい(具体的に学習の事実がある)「ITは将来性があるから」だけ(根拠がない)
現職では経験できない業務に挑戦したい(応募先で叶える理由が明確)「今の仕事がつらいから」だけ(逃げに見える)
長期的にキャリアを築きたい(資格・学習の継続がある)「楽な仕事がしたい」「残業が少なければどこでも」(意欲が見えない)
自分の反省点も認めたうえで、改善を試みた環境・他人のせいだけで話す

退職を伝える・引き止めへの対応の例文

退職の申し出は、上司に直接、落ち着いて伝えます。次は、伝え方と引き止めへの対応の例(架空)です。

上司への切り出しの例(架空の例)

切り出し:「お時間をいただきありがとうございます。今後のキャリアについて、ご相談したいことがあります。」

伝える:「これまでお世話になり、感謝しています。熟慮のうえ、〇月末をもって、退職させていただきたく、ご相談に来ました。」

引き継ぎ:「後任への引き継ぎは、責任を持って行います。具体的な計画も、ご相談しながら進めさせてください。」

引き止めへの対応の例(架空の例)

条件を提示された場合:「ありがとうございます。待遇のことだけが理由ではなく、将来のキャリアを考えたうえでの決断ですので、気持ちは変わりません。」

強く引き止められた場合:「転職先も決まっており、すでに入社に向けて進んでいます。最後まで、責任を持って引き継ぎを行いますので、よろしくお願いします。」

「忙しいから」「後任がいないから」と、退職日を延ばされ続けるケースもあります。その場合は、就業規則と民法の規定を確認し、人事部や、第三者(エージェント・労働相談窓口)にも相談しましょう。

伝えにくい理由があるとき

ハラスメントや体調など、話しにくい理由で退職した場合は、次の点に注意してください。

  • 事実を、必要な範囲で簡潔に話す:詳細を話しすぎると、深掘りされて苦しくなる
  • 嘘はつかない:書類や面接の内容が矛盾すると、信頼を失う
  • 体調やメンタルの情報:現在の就業に影響がない状態であれば、詳しい病名や経過を話す必要はない。迷ったら、面談の段階でエージェントに相談する
  • 「今は、問題なく働ける状態」を伝える:面接官が安心できる情報を、事実の範囲で用意する

こうした話は、個別の事情によって最適な伝え方が変わります。無理に面接で全てを説明しようとせず、事前にエージェントと伝え方を決めておくのが安全です。

履歴書・職務経歴書の退職理由の書き方

状況履歴書での書き方の例
自己都合の退職「一身上の都合により退職」と記載するのが一般的
会社都合(倒産・解雇など)「会社都合により退職」と記載(詳細は面接で簡潔に説明)
契約期間の満了「契約期間満了により退職」と記載
在職中「現在に至る」と記載

詳しい退職理由は、書類ではなく、面接で聞かれたときに話すのが一般的です。書類全体の書き方は、IT転職の職務経歴書の書き方を参考にしてください。

退職手続きの基本|いつ、どう伝えるか

退職の手続きで押さえておきたい基本です。法律上のルールと、実務上の進め方を分けて考えましょう。

  • 法律のルール:期間の定めのない雇用契約は、民法627条により、退職の申し出から2週間で終了できるとされています
  • 実務の進め方:就業規則で「1か月前までに申し出る」などと定めている会社が多く、引き継ぎを含めて1〜2か月かけて進めるのが一般的です
  • 伝えるタイミング:内定が出て、条件を確認してから伝えるのが基本です。ただし、状況は職場や就業規則によって異なります
  • 伝える相手:まず直属の上司に、口頭で伝える。同僚に先に話さない

引き止めに遭ったときは、感情的にならず、「転職先が決まっており、お世話になった分、引き継ぎは最後まで責任を持って行います」と、決意を伝えます。退職日と引き継ぎ計画は、エージェントにも相談できます。在職中の進め方の全体像は、IT転職は在職中と退職後のどちらがよい?で解説しています。

退職理由の最終チェックリスト

✅ 退職理由の最終チェック

  • ☐  事実を曲げず、前向きな目的で話せる
  • ☐  悪口・他責の言い方が入っていない
  • ☐  現職では叶わず、応募先なら叶う理由がある
  • ☐  志望動機・将来像と、話が一貫している
  • ☐  短期離職・ブランクがある場合、事実・反省・対策を準備した
  • ☐  「退職理由」と「転職理由」の両方に、答えられる
  • ☐  深掘り質問(改善は試みたか、同じことが起きないか)に、答えを準備した
  • ☐  声に出して1分以内で話せる

退職理由は、一人で整理すると不満の感情が混ざりがちです。キャリアカンパニーでは、面談で本音まで聞き取ったうえで、事実を曲げずに前向きな目的へ整理する作業を、面接対策の中で一緒に行っています。面接全体の準備は未経験IT転職の面接でよく聞かれる質問と答え方もご覧ください。

この記事のまとめ

  • 面接官は、同じ理由でまた辞めないか、他責ではないか、志望と一貫しているかを見ている
  • 伝え方の型は「事実 → 目的 → 一貫性」
  • 本音の不満は、事実を曲げず、前向きな目的に言い換える
  • 短期離職・ブランクは、事実・反省・今回の対策で伝える
  • 退職の申し出は、内定後、就業規則に沿って進める

次にやること

  1. 本音を書き出し、事実と感情に分ける
  2. 事実を、実現したい目的に変換する
  3. 30秒の話し方で、声に出して練習する

あわせて読みたい:IT転職は在職中と退職後のどちらがよい?メリットと進め方

キャリアカンパニーの支援実績(自社集計)

前職がIT以外の方が多く、前職の経験をふまえた退職理由の伝え方が重要です。キャリアカンパニーで2025年8月〜2026年7月に入社が決まった201名の集計です。

項目結果
前職がIT以外だった方の割合(全体201名)90%
面談から内定までの期間(中央値)40日
入社後1年以内の定着率(201名が対象)98%

※自社集計(2025年8月〜2026年7月に入社が決まった方。定着率は、入社後1年以内に退職しなかった方の割合(201名が対象))。年収は中央値で、個人が特定されない形で集計しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 退職理由は、正直に伝えたほうがよいですか?

事実を変えずに、前向きな目的につなげて伝えるのが基本です。事実と異なる内容は避けましょう。

Q2. 前の会社への不満が理由のときは、どう言えばよいですか?

不満そのものではなく、「次の職場で何を実現したいか」に重点を置いて伝えます。批判的な表現は避けましょう。

Q3. 短期間で退職した理由は、どう説明すればよいですか?

事実を簡潔に述べ、その経験から学んだことと、今後の方針を伝えます。同じことを繰り返さない取り組みも添えると前向きな印象になります。

Q4. 面接でしつこく退職理由を聞かれたときは?

一貫した内容で、落ち着いて答えましょう。事実と目的が整理できていれば、深掘りされても同じ説明ができます。

Q5. エージェントに退職理由を相談してもよいですか?

相談できます。伝え方の整理を手伝ってもらえる場合があります。個人が特定される情報の共有は、必要な範囲にとどめましょう。

退職を考えるタイミングは、エンジニアの転職タイミングはいつ?何年目・何月がよいかで解説しています。

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この記事の監修者
百瀬将悟 プロフィール写真

アドバイザー

百瀬将悟

大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。

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