
インフラエンジニアに転職するときは、転職エージェントを「求人数」だけで選ぶのではなく、自分の経験(未経験か経験者か)と、目指す職種(サーバー・ネットワーク・クラウド・セキュリティ)に合うかで選ぶと失敗しにくくなります。この記事では、選び方の基準、面談で確認したい質問、注意したいサインを整理しました。
インフラエンジニアは、サーバー・ネットワーク・クラウド・セキュリティなど、システムの土台を支える職種です。求人票だけでは、配属先の業務内容(運用・監視が中心か、構築・設計に関われるか)が分かりにくいため、転職エージェントを使う場合は次の点で役立ちます。
職種の違いは、インフラエンジニアの仕事内容を完全解説!業務内容から年収まで未経験者向け完全解説やインフラエンジニアとは?IT初心者でも分かる職種解説と転職成功の全知識も参考にしてください。
✔ ポイント
求人数だけでなく、「経験に合うか」「求人の中身を説明できるか」「運営が信頼できるか」で選びましょう。
運用保守から始める場合は、システム運用保守とは?仕事内容・向いている人・年収・資格まで徹底解説や運用保守未経験からでも転職できる?難易度と対策で、仕事内容と難易度を確認しておくと面談がスムーズです。
経験者の転職事情は、インフラエンジニア経験者の転職事情|転職に有利なスキル・資格と成功させるコツで詳しく整理しています。
年収は選ぶ職種で目安が変わります。dodaの「平均年収ランキング2025」(集計期間:2024年9月〜2025年8月)では、インフラ関連の職種の平均年収は次のとおりです。
| 職種 | 平均年収(目安) |
|---|---|
| セキュリティエンジニア | 497万円 |
| サーバーエンジニア | 469万円 |
| ネットワークエンジニア | 455万円 |
| 運用/監視/保守 | 389万円 |
| ヘルプデスク | 362万円 |
出典:doda「平均年収ランキング2025」(集計期間:2024年9月〜2025年8月)。年収は目安です
※年収の金額はあくまで目安です。実際の年収は、企業・職種・経験・地域によって異なります。職種別の平均年収は、doda「平均年収ランキング」や、厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)などで最新の数値をご確認ください。
「インフラ向けのエージェント」と言っても、タイプによって得意なことが違います。特徴を知って、目的に合うものを選びましょう。
| タイプ | 特徴 | インフラ職を探すときの向き不向き |
|---|---|---|
| IT特化型 | IT業界の職種・企業を理解した担当者が対応。IT企業の求人が中心 | 職種の違いの説明、未経験からの入口の紹介など、IT職探しに向く |
| 総合型 | 幅広い業界の求人を持つ。求人数が多い | 業界を絞らず探す人に向く。IT職の細かい説明は、担当者によって差がある |
| 両面型(求職者と企業を同じ担当者が見る) | 企業側の情報(配属予定のチーム、残業の実態など)を持っている | 求人票に載らない情報を踏まえて選びたい人に向く |
| スクール併設型 | 学習と、転職支援をセットで提供 | 学習から始めたい人に向く。受講契約の条件・返金規約の確認が必要 |
目的が「未経験からインフラ職に入る」であれば、IT特化型、または両面型のエージェントを中心に、1〜2社を併用して比べるのが分かりやすい進め方です。
エージェントを選ぶ基準の一つは、「入口の職種と、その後のキャリアを、具体的に説明してくれるか」です。インフラ職の一般的な流れは次のとおりです。
入口
運用・監視
システムの稼働を見守り、アラート対応と一次対応を行う(未経験歓迎の求人が多い)
次の段階
保守・障害対応
手順書のない障害への対応、原因の分析、改善の提案
さらに先
構築・設計
要件を整理し、構成を設計・構築する。資格と実績が評価される
運用・監視から構築・設計へ進む具体的な方法は、運用・監視から構築・設計へ進む方法で解説しています。エージェントの面談では、「過去に、運用から構築へ進んだ人は、どのくらいの期間でしたか」と質問してみましょう。
| 項目 | 確認すること | なぜ大切か |
|---|---|---|
| 夜勤・シフト | 頻度、夜勤手当、日勤のみの可否 | 生活リズムと、長く働けるかに関わる |
| 研修 | 期間、内容、資格取得の支援(受験費用・学習時間) | 未経験者が、戦力になるまでの支えになる |
| 配属・常駐先 | 自社勤務か、客先常駐か。配属先の選び方 | 経験できる内容と、成長の方向性が決まる |
| 業務内容 | 監視・運用・構築など、最初の半年の仕事 | 入社後のイメージのずれを防ぐ |
| キャリアパス | 運用から構築・設計へ進んだ実績、期間 | 数年後の成長と、年収の見通しに関わる |
| 評価・昇給 | 評価の基準、資格手当、昇給の時期 | モチベーションと、収入の伸びに関わる |
求人票に十分な情報がないときは、エージェントを通して確認します。曖昧な返事が続く求人は、慎重に検討しましょう。
| 分野 | 資格の例 | 役立つ場面 |
|---|---|---|
| ネットワーク | CCNA、CCNP | ネットワークの運用・構築 |
| サーバー | LPIC、LinuC | Linuxサーバーの構築・運用 |
| クラウド | AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト、Azure AZ-104 | クラウドの構築・設計 |
| 基礎 | ITパスポート、基本情報技術者 | IT全般の基礎知識の証明 |
資格の選び方はIT資格のロードマップが参考になります。学習中の資格は、書類に「〇月受験予定」と明記して応募して問題ありません。
複数のエージェントと面談したら、次のような表で比較すると、判断しやすくなります。◎〇△で採点してみましょう(例は架空です)。
| 比較項目 | エージェントA | エージェントB | エージェントC |
|---|---|---|---|
| IT職種の説明の分かりやすさ | ◎ | 〇 | △ |
| 紹介理由の具体性 | 〇 | △ | 〇 |
| 面接対策(企業ごと・模擬面接) | ◎ | 〇 | △ |
| 入社後のフォロー | 〇 | △ | △ |
| 連絡の速さ・相性 | ◎ | 〇 | 〇 |
| 個人情報の取り扱いの説明 | 〇 | 〇 | △ |
総合点で決めるのではなく、自分が一番重視する項目(たとえば、職種の説明と、面接対策)を優先して選びましょう。
登録できます。未経験歓迎の求人を扱うエージェントは多く、IT業界の基礎から説明してもらえる場合もあります。面談で、「IT知識はまったくない」と、正直に伝えましょう。
夜勤がある運用・監視の仕事は、未経験者が実務経験を積む入口になることがあります。ただし、生活や家庭の事情で難しい場合は、面談の段階で、はっきり伝えましょう。条件に合う求人に絞って、紹介を受けられます。
上の表のとおり、職種によって平均年収に差があります。未経験からの入社時の年収は、会社の規定で決まっていることが多く、詳しくはIT転職の年収交渉の進め方で整理しています。
エージェントから求人を紹介されるとき、企業のタイプを意識すると、働き方のイメージが持ちやすくなります。
| 企業のタイプ | インフラ職の仕事の例 | 特徴・確認したい点 |
|---|---|---|
| SES(客先常駐) | 取引先に常駐し、運用・監視・構築などを担当 | 配属先で経験が決まる。配属の希望の聞かれ方、配属後のフォローを確認 |
| SIer | 顧客のシステムの設計・構築・運用を、請け負って進める | プロジェクト単位で動く。上流工程に関わる機会や、研修の充実度を確認 |
| 自社サービス企業・社内SE | 自社のシステム基盤の運用・改善 | 未経験の採用枠は限られる。経験者・資格保有者が有利になりやすい |
| データセンター・運用専門会社 | サーバー・ネットワークの監視・運用 | 夜勤・シフトがある場合が多い。運用から構築へ進んだ実績を確認 |
どのタイプが優れているということはなく、自分の希望(成長・働き方・安定)に合うかで選びます。エージェントに、「このタイプの会社で、半年・1年後に経験できる仕事は何か」を聞いてみましょう。
| 期間 | 学ぶこと | アウトプット |
|---|---|---|
| 1か月目 | IT全般の基礎(ITパスポートの範囲)、ネットワークの基礎用語(IPアドレス、OSI参照モデル) | 学んだ用語を、自分の言葉でノートにまとめる |
| 2〜3か月目 | CCNAやLinuxの基礎(基本コマンド、ファイル操作) | 検証環境(仮想環境など)で、実際にコマンドを試す |
| 3〜4か月目 | 資格の受験(CCNA、LinuCなど)、模擬問題で理解を確認 | 受験日を決めて、書類に「〇月受験予定」と書く |
| 応募と並行 | サーバー・クラウドの基礎、運用・監視の仕事内容の理解 | 学習の記録を、面接で話せる形に整理する |
学習の進め方は、人によって異なります。学習の事実(期間・教材・進み具合)を、応募書類と面接で話せることが大切です。資格の選び方はIT資格のロードマップが参考になります。
✅ エージェントから紹介された求人に応募する前のチェック
「合わない」と感じたときの見直し方は、IT転職エージェントが合わないと感じたら見直したい5つのポイントで整理しています。
厚生労働省の案内では、有料職業紹介事業者は、求職者から手数料を取ってはならないとされています。また、事業者が許可事業者かどうかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で確認できます。令和7年(2025年)4月1日からは、紹介手数料の実績の公開と違約金規約の明示も必要になりました。登録前に、許可番号と説明内容を確認しておくと安心です。
キャリアカンパニーは、未経験・若手ITエンジニア専門の転職エージェントです。インフラエンジニアを目指す方には、経験や希望を聞いたうえで、職種の選び方や、運用・監視から構築・設計へ進める環境かどうかも含めてご相談に対応します。入社後1年以内の定着率は98%(201名が対象、自社集計)です。相談は無料です。
⚠ 注意
有料職業紹介事業の許可番号が確認できない、または手数料の説明があいまいなエージェントには注意しましょう。
インフラエンジニアへの未経験転職の全体像(仕事内容・年収・企業選び)は、こちらで解説しています。
▶ インフラエンジニア 未経験 転職|年収・必要スキル・企業選び
インフラの夜勤・シフトの実態と、会社選びの確認点は、こちらでも解説しています。
▶ インフラエンジニアはやめとけ?きついと言われる7つの理由と、後悔しない会社選び・向き不向き
次にやること
あわせて読みたい:IT転職エージェントの面談では何を聞かれる?準備と答え方【未経験向け】
インフラ職を目指す方の実績を、数字で紹介します。キャリアカンパニーで2025年8月〜2026年7月に入社が決まった201名の集計です。
出典:キャリアカンパニー自社集計(2025年8月〜2026年7月に入社が決まったインフラ職170名。年収は中央値)
対象:運用・監視の経験が3年程度あり、CCNP・LPICレベル3・AWS SAA・Azure AZ-104などの資格を取得している20名。入社後半年程度で構築・設計を担当した方の割合です。
出典:キャリアカンパニー自社集計(2025年8月〜2026年7月に入社が決まった方)
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 前職がIT以外だった方の割合 | 90% |
| 面談から内定までの期間(中央値) | 40日 |
| 内定までに応募した会社数/内定をいただいた会社数(1人あたり平均) | 5社/4社 |
| インフラ職で入社した方(170名)の入社時年収(中央値) | 320万円(転職前は300万円) |
| インフラ職で年収が上がった方の割合 | 60% |
| 入社後1年以内の定着率(201名が対象) | 98% |
| 運用・監視の経験が3年程度あり、資格(CCNP、LPICレベル3、AWS SAA、Azure AZ-104など)を取得している方(20名)のうち、入社後半年程度で構築・設計を担当した方 | 19名(95%) |
※自社集計(2025年8月〜2026年7月に入社が決まった方。定着率は、入社後1年以内に退職しなかった方の割合(201名が対象))。年収は中央値で、個人が特定されない形で集計しています。
運用・監視の経験が3年程度あり、CCNP、LPICレベル3、AWS ソリューションアーキテクト アソシエイト、Azure AZ-104などの資格を取得している20名のうち19名(95%)は、入社後半年程度で構築・設計を担当しています(自社集計、2025年8月〜2026年7月に入社が決まった方)。経験と資格がそろうと、運用・監視から構築・設計へ進みやすいことがうかがえます。
転職エージェントを比べるときの参考として、当社の紹介実績に基づく数字は、インフラエンジニア転職の実態データ(入社201名の自社集計)をご覧ください。
運営者の情報(有料職業紹介事業の許可番号を含む)は、運営者情報(運営会社・許可番号・コンテンツ方針)に掲載しています。
経験(未経験か経験者か)に合った求人を扱っているか、求人の中身(運用・構築のどこまで担当できるか)を具体的に説明してもらえるか、有料職業紹介事業の許可を受けているか、の3点で選ぶと失敗しにくくなります。
使えます。未経験・若手向けの求人を扱うエージェントなら、入社後の研修や、運用・監視から構築・設計へ進む道筋について相談できます。
厚生労働省の案内では、有料職業紹介事業者は求職者から手数料を取ってはならないとされています。登録前に、手数料や条件の説明があるかも確認してください。
問題ありません。複数のエージェントを比較すると、紹介される求人や担当者との相性の違いが分かります。ただし、同じ企業に重複して応募しないよう、応募状況は自分で管理しましょう。
担当者の変更を相談するか、別のエージェントに切り替えることができます。見直すポイントは、IT転職エージェントが合わないと感じたら見直したい5つのポイントで整理しています。
この記事の内容をふまえて、自分の場合はどうなのかを知りたい方は、キャリアカンパニーの無料相談をご利用ください。経験や希望に合わせて、キャリアアドバイザーがご相談に対応します。
アドバイザー
百瀬将悟
大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。