

インフラエンジニアになりたいけど、資格って本当に必要?

資格が多すぎて、どの資格から取ればいいか分からない
そんな悩みを抱えていませんか?
本記事では、未経験から効率的にインフラエンジニアとして活躍するための資格戦略を、転職市場の実情を交えながら詳しく解説していきます。

この記事のポイント
「資格なんて実務で使わないから意味がない」という声もありますが、これは大きな誤解です。インフラエンジニアとしてのキャリアを形成する際、資格は企業が最も重視する「学習意欲」と「基礎知識」の証明として重要な役割を果たします。
「資格なんて実務で使わないから意味がない」という声もありますが、これは大きな誤解です。未経験者にとって資格は「基礎知識を体系的に学んだ証明」として非常に重要な役割を果たします。
基本情報技術者試験は、IT全般の基礎知識を幅広くカバーする国家資格で、受験料7,500円という手頃な価格で取得できます。しかし、インフラエンジニアとして本当に評価されるのは、より専門性の高いCCNA(シスコ技術者認定)とLPIC Level1(Linux技術者認定)です。
一方で、ITパスポートは出題範囲が広すぎて専門性に欠けるため、インフラエンジニアとしての実務能力を示すには物足りません。実際に、ITパスポートのみで応募可能なインフラエンジニア求人の多くは、初年度年収が低いものが多いです。
専門資格を軽視する企業には、共通する危険サインがあります。
まず、研修制度が整っていない企業は要注意です。「OJTで覚えてもらいます」という言葉の裏で、実際には体系的な教育を行わず、現場に丸投げするケースが多々あります。
対照的に、CCNA・LPIC・基本情報処理技術者試験保有者を正当評価する優良企業では、面接において技術的な質問が具体的で建設的であることが特徴です。
また、資格取得支援制度が充実しており、資格取得費用の補助や合格報奨金の支給など、社員のスキルアップを積極的にサポートします。
👉 「入ってはいけないIT企業」とは?未経験者が知っておくべき現実 も併せてご覧ください。
【2026年3月追記】IPA(情報処理推進機構)は2026年3月、基本情報技術者・応用情報技術者・各種高度試験区分を含む情報処理技術者試験制度全体を2027年度から大幅に見直すと発表しました(高度試験区分を「マネジメント・監査」「データ・AI」「システム」の3領域に再編するなど)。資格取得順序を検討する際は、申込前に必ずIPA公式サイトで最新の試験区分・実施スケジュールをご確認ください。

どの資格から始めるべき?自分のレベルに合った資格は?
そんな疑問を解決します。経験年数別に最適な資格取得ルートをご紹介し、効率的にキャリアアップできる戦略的なロードマップをお伝えします。

「未経験だから簡単な資格から始めるべき」そう考えていませんか?実は、この考え方こそが遠回りの原因なのです。転職市場の現実を踏まえると、未経験者ほど実践的な専門資格から始めるべき理由があります。
・基本情報技術者試験:ITエンジニアの基礎固めに最適
勉強時間:約250時間
受験費用:7,500円
非常にコストパフォーマンスに優れています。
・CCNA:ネットワークエンジニアの登竜門として圧倒的価値
勉強時間:約300時間
費用:46,200円
投資額は大きくなりますが、その分リターンも期待できます。実機演習環境の構築には、無料のPacket TracerとGNS3というシミュレーターを活用しましょう。
ネットワークに興味のある方は、ネットワークエンジニア未経験転職の成功法則とネットワーク資格完全ガイドも併せてご覧ください。
・LPIC Level1:Linuxサーバーエンジニアの基礎として必須
勉強時間:約250時間
費用:32,400円(101試験と102試験合計)
地域別・業界別の需要分析を見ると、関東圏ではCCNAの需要が高く、特に金融・通信業界で重視されています。一方、地方都市ではLPIC Level1の需要が安定しており、製造業や公共機関での活用が目立ちます。
\ CCNA・LPIC学習で挫折しそうな方へ /
独学では不安な方のために、学習サポートサービスをご用意しています。
👉 詳しくはこちら

実務経験を積んだ1-2年目のエンジニアは、より専門性の高い資格へとステップアップする重要な時期です。
・LPIC Level2:上級Linuxシステム管理者への道
強時間約400時間と大幅に増加しますが、実務経験との相乗効果により学習効率が格段に向上します。
・AWS認定Solutions Architect Associate:設計思考の養成
・CloudOps Engineer Associate(旧SysOps Administrator)
どちらも取得価値の高い資格ですが、設計業務に興味がある方は前者を、運用業務に興味がある方は後者を選択することをおすすめします。

インフラエンジニア資格を難易度別に分類し、それぞれの戦略的攻略法をご紹介します。合格率データと具体的な勉強法で、効率的な資格取得を実現しましょう。
・基本情報技術者試験
令和5年度の合格率は47.1%と、しっかりと対策すれば十分合格可能なレベルです。(IPA(独立行政法人情報処理推進機構))

攻略法
・過去問題集での反復学習
・実際にPythonやJavaでコードを書いてみる
・模擬試験を定期的に受け、本番での時間配分を体感
・CCNA
最新の出題傾向として、従来の暗記中心から実践的なトラブルシューティングやネットワーク設計に重点が移っています。

攻略法
・無料のPacket TracerとGNS3というシミュレーターを活用した実機演習
・VLAN(仮想LAN)の設定、ルーティングプロトコルの設定など
実際に手を動かす経験を積む
・LPIC Level1
101試験と102試験の2つに分かれており、それぞれ受験します(合格率は公表されていません)。

攻略法
・101試験から始め、続いて102試験に進むことで体系的な理解が深まる
・VirtualBox上にCentOSやUbuntuをインストールし、
日常的にコマンド操作を行う習慣をつける
・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験の上位資格として、合格率は令和7年度で約22〜25%(春期22.1%・秋期24.5%、IPA発表)と難易度が大幅に上がります。

攻略法
・午前問題は過去問の徹底的な暗記
・午後問題は記述式対策として論理的な文章構成力を養う
特にシステム開発、プロジェクト管理、経営戦略の分野を重点的に学習し、実務経験と関連付けて理解を深めましょう。
・LPIC Level2
Level1よりも難易度が上がります(合格率は公表されていません)。

攻略法
・201試験では容量設計の計算問題を重点的に練習
・202試験ではApache、Samba、DNSなどの
各種サービスの設定を実際の環境で構築・運用する
実務経験との関連付け学習として、実際のサーバー運用で直面する課題を意識しながら学習しましょう。
・CCNP
CCNAの上位資格にあたる中級レベルの資格です。

攻略法
・実務経験1-2年での挑戦
・Enterprise、Security、Data Centerの各分野から
自分の業務に最も関連する分野を選択
・大規模ネットワークの設計図を描く練習や、実際の障害事例を分析する
・AWS認定資格
Solutions Architect Associateや、CloudOps Engineer Associate(旧SysOps Administrator)が代表的です。なお、AWSは公式の合格率を公表していません。

攻略法
・AWS公式の「AWS Skill Builder」を活用したハンズオン演習
・EC2インスタンスの設定、VPCの構築、CloudWatchによる監視設定を
実際のAWSコンソールで操作して実践的なスキルを身につける
関連記事:インフラエンジニア経験者の転職事情|転職に有利なスキル・資格と成功させるコツ
・情報セキュリティスペシャリスト
現在は情報処理安全確保支援士試験として実施され、合格率は令和7年度で約19〜22%(春期19.0%・秋期22.3%)の高難度資格です。

攻略法
・午前Ⅰ・Ⅱ問題は過去問の徹底的な暗記
・午後問題はセキュリティインシデントの事例分析と対策立案の練習
最新のサイバー攻撃手法やセキュリティ技術の動向を常にキャッチアップし、実際のセキュリティツールに触れる経験を積むことが効果的です。
・LPIC Level3
Linux最高峰資格への道筋にあたる、最高難易度の資格です。

攻略法
・3つのそれぞれの専門分野で実際のプロジェクト経験を積むこと
・Docker、Kubernetes、OpenLDAPなどの先進技術を
実際に構築・運用し、トラブルシューティングの経験を蓄積すること
・AWS Professional資格
Solutions Architect Professional、DevOps Engineer Professionalなどは、実務経験2年以上を想定した上級資格です。

攻略法
・AWSの公式ホワイトペーパーを熟読
・Well-Architected Frameworkの5つの柱を深く理解すること
(運用性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コスト最適化)
実際のAWSプロジェクトでの設計・構築経験が前提となり、複数のAWSサービスを組み合わせた大規模システムの設計能力が求められます。
これらの攻略法を参考に、段階的な学習計画を立て、実務経験と並行しながら確実にステップアップしていくことが成功への鍵となります。

総務省の通信利用動向調査(令和6年)によると、クラウドサービスを利用する日本企業は8割を超えています。従来のインフラ技術とクラウドスキルの組み合わせが市場価値を決める時代において、最適な資格選択戦略をご紹介します。
クラウド普及の急加速により、従来の「構築中心」の業務から「設計・自動化中心」へとシフトしているのが現状です。(総務省|令和5年版 情報通信白書)
重要なのは、CCNA・LPIC Level1といった従来資格とクラウド資格の組み合わせ効果です。ネットワークやLinuxの基礎知識があることで、クラウド環境での設定やトラブルシューティングが格段に理解しやすくなります。

AWS:圧倒的シェアと豊富な案件数
当社が企業と募集内容をすり合わせる中で確認している限り、クラウドエンジニア求人のうち60%以上はAWS関連の案件が占めています。
インフラ系資格保有者におすすめのAWS資格パスとしては、まずAWS認定Cloud Practitionerで基礎を固め、続いてAWS認定Solutions Architect Associateでネットワーク設計の知識を活かすルートが効果的です。

AWS:圧倒的シェアと豊富な案件数
Azureは特に大企業での採用が進んでおり、Microsoft 365との連携が強みです。

GCP:技術革新と高い成長率
特にKubernetes(コンテナオーケストレーション技術)やBigQuery(データ分析サービス)といった先進技術での優位性が注目されています。
転職市場での評価を考慮すると、未経験者はまずAWSから始め、企業の環境や志向に応じてAzureやGCPを追加で学習するのが現実的な戦略といえます。
「資格を取っても年収は上がらない」そんな声を聞いたことがありませんか?実は、これは戦略的な投資計画を立てずに資格取得した場合の話です。正しい投資戦略を立てれば、インフラエンジニア資格は確実に年収アップにつながる強力な武器になります。

未経験者からの第一段階:基盤構築への投資
未経験からCCNAまたはLPIC Level1を取得する場合の総投資額は、約12万円となります。内訳は、試験費用(CCNA:46,200円、LPIC Level1:32,400円)、教材費(約3万円)、学習時間の機会費用(250-300時間×時給1,500円=約40万円)です。

1-2年目の専門性向上段階:スキルの深掘り投資
実務経験1-2年目でLPIC Level2、CCNP、AWS認定資格への挑戦には、追加で約15万円の投資が必要です。これらの上位資格は難易度が高く、より多くの学習時間と専門教材が必要になるためです。
AWSSAAの取得で年収や業務内容の理想を叶えたS.Hさんのインタビュー もぜひご覧ください。

3年目以降のエキスパート段階:プロフェッショナル資格への投資
実務経験3年以上でLPIC Level3、AWS Professional資格に挑戦する場合、投資額は20-30万円となりますが、その効果は絶大です。
資格取得への投資は、年収アップやキャリアの選択肢の拡大につながる可能性があります。

資格保有による転職成功率の劇的向上
この差が生まれる理由は、書類選考の段階で大きく明暗が分かれるからです。資格保有者は「技術習得への意欲」と「基礎知識の証明」という2つの要素で評価され、面接に進める確率が格段に高くなります。

給与交渉での資格の効果的なアピール方法
資格を給与交渉で活用する際は、単なる資格名の羅列ではなく、「実務でどう活かせるか」を具体的に説明することが重要です。例えば、CCNAを取得した場合は「ネットワーク障害の初期切り分けが可能」「VLANやルーティングの設計ができる」といった具体的なスキルレベルを伝えましょう。
また、継続学習への意欲をアピールすることで、将来への投資価値を認めてもらえます。「現在AWS認定資格の取得に向けて学習中」といった情報は、企業側にとって魅力的な要素となります。
\ クラウド時代のキャリア戦略を考えたい方へ🧐🔍 /

「資格取得で失敗したくない」「効率的に学習を進めたい」そう考えているあなたに、多くの人が陥りがちな失敗パターンと、それを回避するための具体的な方法をお伝えします。

ITパスポートから始める機会費用の大きさ
最も多い失敗パターンが「簡単な資格から段階的に」という考え方です。ITパスポートは確かに取得しやすい資格ですが、インフラエンジニアを目指すには専門性が不足しています。
ITパスポートの学習に100時間を費やすなら、その時間を基本情報技術者試験やCCNAの学習に充てる方が遥かに効果的です。時給1,500円で換算すると、15万円分の時間を「回り道」に使ってしまうことになります。

基本情報技術者試験・CCNA・LPIC直接挑戦のメリット
未経験者でも専門資格に直接挑戦することで、学習内容が実務に直結しているため、入社後の即戦力として評価されます。

暗記だけでは通用しない実務との乖離
多くの受験者が陥る落とし穴が、「暗記中心の学習」です。資格試験のテキストを丸暗記するだけでは、実際の業務で遭遇する予期しない問題に対応できません。
例えば、CCNAでVLANの設定方法を暗記していても、実際のトラブルシューティングでは「なぜ通信ができないのか」を論理的に分析する能力が必要です。パケットの流れを理解し、問題箇所を特定する思考プロセスは、実機演習を通じてのみ身につけることができます。

手を動かすことで得られる深い理解
実機演習の重要性は、単なる操作の習得にとどまりません。手を動かすことで、技術の「なぜ」が体感的に理解できるようになります。LPIC Level1の学習でも、実際にLinuxサーバーを構築し、サービスの起動・停止を経験することで、システム管理の全体像が見えてきます。
また、実機演習中に発生するエラーとその解決プロセスは、実務で最も価値の高いスキルです。テキストには書かれていない「想定外の事態への対処法」を学べるのは、実践的な演習ならではの利点です。
「資格なんて実務で使わないから意味がない」という声もありますが、これは大きな誤解です。インフラエンジニアとしてのキャリアを形成する際、資格は企業が最も重視する「学習意欲」と「基礎知識」の証明として重要な役割を果たします。
転職市場の現実を踏まえると、未経験者ほど実践的な専門資格から始めるべき理由があります。・基本情報技術者試験:ITエンジニアの基礎固めに最適。
基本情報技術者試験の合格率は、令和5年度が47.1%、令和6年度が40.8%、令和7年度が38.3%と推移しています(IPA公表)。年度によって変動しますが、対策すれば合格を狙える水準です。
最も多い失敗パターンが「簡単な資格から段階的に」という考え方です。ITパスポートは確かに取得しやすい資格ですが、インフラエンジニアを目指すには専門性が不足しています。
※年収の金額はあくまで目安です。実際の年収は、企業・職種・経験・地域によって異なります。職種別の平均年収は、doda「平均年収ランキング」や、厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)などで最新の数値をご確認ください。

インフラエンジニア資格の全体像は理解できましたか?
最後に、あなたの現在の状況に応じた具体的な行動計画を立てていきましょう。
完全未経験者
まず基本情報技術者試験、CCNA、LPIC Level1のいずれかを選択し、学習を開始することが最優先です。ネットワークに興味があればCCNA、サーバー管理に興味があればLPIC Level1、IT全般の基礎を固めたい場合は基本情報技術者試験がおすすめです。
実務経験1-2年の方
より専門性の高いCCNP、LPIC Level2、AWS認定資格への挑戦が年収アップの鍵となります。現在の業務内容と照らし合わせて、最も効果的な資格を選択しましょう。
実務経験3年以上の方
特定分野への専門特化かマルチクラウド対応かの戦略的選択が重要です。市場価値を最大化するため、自身の強みと市場需要を慎重に分析しましょう。
資格取得は単なるゴールではなく、継続的なキャリア形成の出発点です。取得後も技術コミュニティへの参加や最新技術の学習を続けることで、長期的な成功を実現していきましょう。
重要なのは、資格取得を単発のイベントとして捉えるのではなく、長期的なキャリア戦略の一環として位置づけることです。計画的な資格取得により、確実に年収アップを実現し、理想的なキャリアパスを歩んでいきましょう。
\ こんなお悩みをお持ちの方 /
🗣️「自分に合った資格を知りたい」
🗣️「転職市場で評価されるスキルを身につけたい」

アドバイザー
百瀬将悟
大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。