COLUMN IT業界

なぜIT業界を選んだのか?面接官を納得させる志望動機の作り方

IT業界への就職や転職を検討している方に向けて、面接で必ず聞かれる「なぜIT業界を選んだのか」という質問への対策を解説します。面接や書類選考の準備を進める中で、この質問に対してどのように答えれば良いのか、説得力のある理由が思いつかずに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、面接官が質問に込める意図から、説得力のある志望動機の作り方、そしてそのまま参考にできる具体的な例文までを網羅的に解説します。最後までお読みいただければ、あなた自身の経験に基づいた、自信を持って伝えられる志望動機が完成するはずです。

企業はなぜIT業界を選んだ理由を質問するのか?

面接官がこの質問をする意図は、主に「本気度」「マッチ度」「学習意欲」の3点を確認することにあります。具体的には、困難な課題に直面しても逃げ出さずにやり抜く覚悟があるか企業の文化や業務の進め方が求職者の価値観と合致しているか、そして進化し続ける技術を自主的にキャッチアップする姿勢があるかを評価し、自社で長く活躍できる人材かどうかを判断しています。

業界への本気度を確認するため

企業が志望動機を聞く最大の理由は、求職者がIT業界に対してどれだけの本気度を持っているかを確認するためです。経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によると、2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると予測されています。このような人材不足や需要の高さから、「将来性がありそうだから」「なんとなく安定していそうだから」という曖昧な理由で志望する人が増えています。

しかし、IT業界の業務は専門的であり、新しい技術への適応や複雑な問題解決が日常的に求められます。例えば、システム開発の現場では、予期せぬエラーが連発し、スケジュール通りに作業が進まないという厳しい局面に立たされることが頻繁にあります。曖昧な憧れだけで入社した人は、こうした厳しい現実に直面した際に挫折してしまう可能性が高いと面接官は考えています。つまり、なぜ数ある業界の中からあえてIT業界を選んだのかという明確な理由を通して、厳しい環境でもやり抜く覚悟があるかを見極めているということです。

自社とのマッチ度を測るため

企業は、求職者の志向性が自社の文化や業務内容と本当に合っているかを知りたがっています。IT業界と一口に言っても、顧客の課題をシステムで解決するSIerと、自社でサービスを展開するWeb系企業とでは、働き方も求められるスキルも大きく異なります。

例えば、チーム全体で協力して大規模なシステムを構築する企業に対して、「一人で黙々とプログラムを書き続けたい」という動機を伝えてしまうと、企業が求める働き方と一致していないと判断されてしまいます。また、新しいアイデアをどんどん提案してほしいベンチャー企業に対して、決められた手順通りに正確に作業を進めたいという希望を伝えても、やはりミスマッチと見なされます。つまり、求職者がIT業界に対して抱いているイメージが、自社の実態とズレていないかを確認し、入社後の早期離職を防ぐためにこの質問を投げかけているということです。

SIer…「System Integrator(システムインテグレーター)」の略称。顧客企業の課題を解決するために、システムの企画・設計・開発・運用までを一括して請け負う企業のこと。

長期的な学習意欲を見極めるため

IT業界は技術の進歩が非常に早く、常に新しい知識を吸収し続ける姿勢が不可欠な業界です。今日使われている最新のプログラミング言語やツールが、数年後には時代遅れになってしまうことも珍しくありません。

例えば、数年前まではスマートフォン向けのアプリケーション開発が主流でしたが、現在ではAIや機械学習の知識が多くの現場で求められるようになっています。このような環境で活躍し続けるためには、入社時のスキルだけでなく、継続的に学び続ける意欲が何よりも重要になります。面接官は「なぜIT業界を選んだのか」という問いに対する回答から、技術に対する知的好奇心や、自ら進んで学ぶ姿勢があるかどうかを探っています。つまり、ITの技術を使って何を実現したいのかという強い目的意識を持っている人ほど、長期的に学習を続けられる人材であると評価されるということです。

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面接官を納得させる志望動機を作るには?

説得力のある志望動機を構築するには、まず自身の原体験を振り返り、ITに興味を持った具体的なきっかけを明確にすることから始めます。その上で、SIerやWeb系といった業界構造の違いを正しく理解し、志望企業がどの分野でどのような強みを持っているのかを深く分析することが不可欠です。こうした自己分析と企業研究を掛け合わせることで、面接官が納得する一貫性のある動機が完成します。

自身の原体験を振り返る

説得力のある志望動機を作るための第一歩は、自分自身がITに興味を持った原体験を深く掘り下げることです。誰かの真似ではなく、あなた自身の言葉で語られるエピソードこそが、面接官の心を動かします。

例えば、大学の授業で初めてプログラミングに触れ、自分の書いたコードで画面が動いたことに感動した経験があるかもしれません。あるいは、アルバイト先の店舗で新しい在庫管理システムが導入され、これまで手作業で行っていた業務が劇的に効率化されたことに衝撃を受けたという経験も立派な原体験になります。これらの具体的なエピソードを振り返ることで、「だから私はIT業界で働きたいのだ」という強い根拠を見つけることができます。つまり、自分自身の過去の経験という唯一無二の事実を基にすることで、他の応募者には真似できない説得力のある志望動機が生まれるということです。

IT業界の構造を理解する

自身の原体験を整理した後は、IT業界全体の構造を正しく理解する作業が必要です。IT業界は非常に幅広く、事業内容によって大きくいくつかの分野に分かれています。

例えば、企業の業務システムを受託して開発するSIer(システムインテグレーター)、インターネット上のサービスやアプリケーションを提供するWeb業界、特定の機能を持つソフトウェアを開発して販売するソフトウェア業界などがあります。これらを混同したまま志望動機を作成してしまうと、面接官から「業界の研究が不足している」と見なされてしまいます。

あなたが興味を持ったきっかけが、スマートフォンの便利なアプリに感動したことであれば、志望すべきはSIerではなくWeb業界やアプリケーション開発の企業になります。つまり、業界の構造を理解し、自分のやりたいことがどの分野に当てはまるのかを正確に把握することが、矛盾のない志望動機を作るために不可欠だということです。

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企業ごとの強みを分析する

業界の構造を理解して進むべき分野を絞り込んだら、次はその分野の中で各企業がどのような強みを持っているのかを分析します。同じ分野に属する企業であっても、対象としている顧客層や得意としている技術領域は全く異なります。

例えば、同じSIerであっても、金融業界のシステム開発に圧倒的な強みを持つ企業もあれば、医療業界のデジタル化に特化している企業もあります。企業の公式ウェブサイトや採用ページを読み込み、どのような事業に注力しているのか、どのような理念を掲げているのかをしっかりと把握してください。そして、その企業の強みや理念が、自分自身のやりたいことや価値観とどのように結びつくのかを言語化します。つまり、徹底した企業分析を行うことで、「他の企業ではなく、どうしても御社に入社したい」という強い熱意を論理的に裏付けることができるということです。

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志望動機に必ず盛り込むべき要素

チェックリスト

説得力のある志望動機には、「IT業界である理由」「その企業である理由」「自身の強みと貢献」の3要素を盛り込むことが不可欠です。他の業界では目的を達成できない必然性を示し、同業他社と比較した上での第一志望である理由を明確に伝えます。その上で、自身の強みがどのように入社後の活躍や利益に直結するかを提示することで、採用担当者が納得できる具体的なキャリアビジョンを構築します。

他業界ではなくIT業界である理由

志望動機の中で最も重要なのは、数ある業界の中からなぜIT業界を選んだのかという必然性を明確にすることです。単に「社会の役に立ちたい」「人々の生活を豊かにしたい」という理由だけでは、食品業界やインフラ業界など、他の業界でも十分に実現可能です。

例えば、「地方の過疎化問題を解決したい」という目標があったとします。これをIT業界の志望動機にするのであれば、「物理的な距離を越えてサービスを提供できるITの技術を使えば、地方でも都市部と同等の医療や教育を受けられる仕組みを作れると考えたからです」と説明する必要があります。

このように、ITという手段を用いるからこそ実現できる解決策を提示することが求められます。つまり、ITの技術が持つ特長(効率化、距離の制約をなくす、大規模なデータ処理など)と自分の目標を掛け合わせることで、IT業界でなければならない理由が成立するということです。

同業他社ではなくその企業である理由

IT業界を選んだ理由と同じくらい重要なのが、数多くのIT企業の中からなぜその企業を選んだのかという理由です。「御社のシステム開発力に惹かれました」といった表面的な理由では、どの企業に対しても使い回せる定型文だと見抜かれてしまいます。

例えば、ある企業が製造業向けのシステム開発に特化しており、現場の課題解決に力を入れているとします。その場合、「私は学生時代に工場でアルバイトをしており、現場の非効率な作業に課題を感じていました。製造現場の業務改善に強みを持ち、顧客と直接対話しながらシステムを作り上げる御社の姿勢に強く共感しました」と伝えることができます。このように、企業の具体的な事業内容や社風と、自分の過去の経験や価値観を結びつけることが大切です。

つまり、その企業独自の強みや特徴をしっかりと理解し、自分の目指す方向性と見事に合致していることをアピールする必要があるということです。

自身の強みを活かした貢献方法

志望動機の締めくくりには、自分が入社後にどのように企業に貢献できるのかを必ず盛り込みます。企業はボランティアで人を採用するわけではなく、将来的に会社の利益に貢献してくれる人材を求めています。

例えば、文系出身でプログラミングの経験がない場合でも、サークル活動で培ったスケジュール管理能力や、異なる意見をまとめる調整力をアピールすることができます。「プロジェクトマネージャーとして、チームの意見を調整しながらスムーズに開発を進行する役割で貢献したいです」と伝えれば、具体的な活躍のイメージを持ってもらえます。理系で研究に打ち込んできた人であれば、論理的に仮説を立てて検証を繰り返す力を、システムのバグ解決や新しい機能の設計に活かせるとアピールできます。

つまり、熱意だけを伝えるのではなく、自分自身の長所やスキルが、志望する企業の業務にどう役立つのかを具体的に提示することが重要だということです。

※プロジェクトマネージャー(PM)…プロジェクト全体の進行に責任を持つ司令塔。予算(コスト)、納期(スケジュール)、品質(クオリティ)の3要素を管理し、チームをまとめ上げて目標達成へと導く役割。

説得力のある志望動機の構成

キャリアパスのアイデア

説得力のある志望動機を構築するには、まず結論から伝えることで話の意図を明確にし、最も伝えたい志望理由を最初に提示します。次に、自身の原体験や具体的なエピソードを交えた具体例を提示することで理由の信憑性を高め、最後に入社後の展望で締めることによって、どのように企業へ貢献し活躍したいかを力強く約束します。

結論から伝える

面接や書類選考において、志望動機は必ず結論から伝えることが鉄則です。面接官は一日に何人もの応募者の話を聞いているため、回りくどい説明から入ると、最終的に何を言いたいのかが伝わりにくくなります

例えば、「私は大学時代に〇〇という活動をしており、そこで△△という課題に直面し、色々と考えた結果、ITの力が必要だと感じて御社を志望しました」という話し方は好ましくありません。そうではなく、「私がIT業界、そして御社を志望する理由は、ITの技術を用いて地方企業の業務効率化を直接支援したいからです」と、最初の1文で明確に言い切ります。結論を最初に提示することで、面接官はこれからどのような話が展開されるのかという道筋を理解することができます。

つまり、結論を先送りせず、最も伝えたいコアなメッセージを冒頭で断定することが、伝わりやすい志望動機の土台になるということです。

きっかけとなる具体例を提示する

結論を述べた後は、なぜそのように考えるようになったのかという理由と、それを裏付ける具体的なエピソードを展開します。ここでのエピソードが具体的であればあるほど、志望動機のオリジナリティと説得力が増します。

例えば、先ほどの「地方企業の業務効率化を支援したい」という結論に対して、その背景を語ります。「実家が地方で小さな商店を営んでおり、毎晩遅くまで手書きで在庫管理をしている姿を見てきました。ある日、簡単な在庫管理アプリを導入したところ、業務時間が大幅に短縮され、家族の笑顔が増えました。この経験から、ITの力で過酷な労働環境を変えられることに深く感動しました」と説明します。このような実体験に基づくエピソードは、面接官の感情に訴えかけ、あなたの言葉に真実味を持たせます

つまり、結論を支えるための具体的な過去の経験を明確に描写することが、相手の共感と納得を引き出す鍵になるということです。

入社後の展望で締める

志望動機の最後は、入社後に自分がどのように働き、企業にどのような価値をもたらしたいかという展望で締めくくります。過去の経験や現在の思いを語るだけではなく、未来に向けてのビジョンを示すことで、入社への高いモチベーションをアピールできます。

例えば、「入社後は、いち早くプログラミングの基礎を身につけるとともに、持ち前のヒアリング力を活かして顧客の潜在的な課題を引き出せるエンジニアになりたいです。そして将来的には、プロジェクトリーダーとして御社の事業拡大に貢献したいと考えています」と伝えます。ここで重要なのは、企業のキャリアパスや事業の方向性と、自分の目標が合致していることです。

つまり、自分を採用することで企業側にどのようなメリットがあるのかをイメージさせ、前向きな姿勢で志望動機を完結させることが大切だということです。

属性別で使える志望動機の例文

効果的な志望動機を作るには、自身の属性に合わせた強みを強調することが重要です。文系出身者であればコミュニケーション能力やユーザー視点の考え方を、理系出身者であれば論理的思考力やデータ分析力を軸にアピールします。また、未経験者の場合は、前職で培った実務経験や新しい視点に加え、最新技術に対する高い学習意欲を提示することで、即戦力としての可能性と成長性を伝えます。

文系出身者の例文

文系出身者は、技術的なスキルよりも、コミュニケーション能力やユーザーの視点に立って物事を考える力をアピールすることが重要です。

私がIT業界を志望する理由は、ITの技術を分かりやすく翻訳し、多くの人々の不便を解消する架け橋になりたいからです。大学のゼミ活動で地域活性化の調査を行った際、素晴らしい伝統技術を持つ職人の方々が、インターネットでの発信方法が分からずに苦労している現状を目の当たりにしました。この経験から、高度な技術を開発するだけでなく、それを必要としている人に正しく届けて活用してもらうことの重要性を痛感しました。御社は、顧客の課題に寄り添ったシステム提案を強みとしており、技術とビジネスを繋ぐ役割を重視している点に強く惹かれました。入社後は、文系として培った対話力や調整力を活かし、顧客の真のニーズを引き出すことで、チームの開発と顧客の課題解決に貢献したいと考えています。

この例文では、文系ならではの対話力や課題発見の経験を、IT業界で求められる役割にうまく結びつけていることがわかります。

理系出身者の例文

理系出身者は、日々の研究や実験で培った論理的思考力や、仮説検証のプロセスをシステムの開発や課題解決にどう活かすかをアピールします。

私がIT業界を志望する理由は、論理的なアプローチによって複雑な課題を根本から解決する仕組みを作りたいからです。大学では物理学を専攻し、日々膨大なデータを収集しては仮説と検証を繰り返す研究を行ってきました。想定外のエラーが出た際にも、原因を要素ごとに分解して論理的に解決策を導き出すプロセスに大きなやりがいを感じています。IT業界、特に高度なデータ分析を基盤とする御社のサービス開発においては、この研究で培った論理的な問題解決能力が直結すると考えています。御社の先進的な開発環境のもとで、常に新しい技術をキャッチアップしながら、将来的には社会インフラを支えるような堅牢なシステムの設計に貢献したいです。

この例文では、専攻が情報系でなくても、理系としての思考プロセスがIT業界の業務にどう役立つかを論理的に説明しています。

未経験者の例文

他業界から未経験でIT業界を目指す場合は、前職での経験からなぜITの必要性を感じたのかという背景と、自ら学習を進めている姿勢をアピールします。

私がIT業界を志望する理由は、前職での経験から、システムの導入が組織全体の生産性を劇的に向上させる力を確信したからです。小売業での店舗マネージャー時代、シフト管理や発注業務がアナログで行われており、従業員の長時間労働が常態化していました。そこで、有志でクラウド型の管理ツールを導入するプロジェクトを推進した結果、残業時間が大幅に削減され、接客の質が向上するという劇的な変化を経験しました。この体験から、自らがシステムを提供する側になり、より多くの企業の労働環境を改善したいと強く思うようになりました。現在は自主的にプログラミングスクールに通い、基礎的な言語を習得しています。前職で培った現場の課題を見抜く力と、現在学んでいる技術を掛け合わせ、御社のシステム開発において顧客目線の価値を提供していきたいです。

この例文では、異業種での実務経験が強力な原体験となっており、さらに自己学習を行っていることで本気度がしっかりと伝わります

業種別で使える志望動機の例文

志望動機を練る際は、IT業界内の各業種が求める志向性を正しく把握しておく必要があります。顧客の要望に応じるSIerではチームワークや調整力が、自社サービスを展開するWeb業界ではスピード感やユーザー目線が、そしてパッケージソフトを開発するソフトウェア業界では専門性や品質へのこだわりがそれぞれ重視されます。志望する業種の業務特性に合わせ、自身の強みがどう活かせるかを具体的に示すことが内定への近道です。

パッケージソフト…特定の業務や機能(会計、人事、ウイルス対策など)に必要な機能をあらかじめ詰め込み、既製品として販売されているソフトウェアのこと。

SIerを志望する場合

SIerを志望する場合は、顧客の課題をヒアリングし、チームで協力して大規模なシステムを作り上げるプロセスに魅力を感じていることを伝えます。

私がIT業界の中でもSIerを志望する理由は、多様な業界の顧客と直接対話し、それぞれのビジネス課題にぴったりなシステムをオーダーメイドで提供できるからです。学生時代のイベント運営サークルでは、参加者や協賛企業の様々な要望をヒアリングし、一つの企画として形にまとめる調整役を担ってきました。その経験から、関係者と協力しながら複雑な要件を整理し、解決策を導き出す仕事に強い関心を持っています。特に御社は、金融業界向けのシステムにおいて上流工程から下流工程まで一貫して携わっており、顧客と長期的な信頼関係を築いている点に魅力を感じています。入社後は、持ち前のヒアリング力と調整力を活かして顧客の潜在的なニーズを引き出し、プロジェクトを円滑に進めるシステムエンジニアとして貢献したいです。

この例文では、顧客の要望に応えるというSIerの本質を理解し、自分の経験と結びつけている点が評価されます。

【関連記事】SIerとは?未経験から目指せるIT業界の仕事ガイド

Web業界を志望する場合

Web業界を志望する場合は、ユーザーの反応を直接見ながら、スピード感を持ってサービスを改善していくプロセスへの関心をアピールします。

私がIT業界の中でもWeb業界を志望する理由は、ユーザーの反応をダイレクトに受け取りながら、スピード感を持ってサービスを成長させることができるからです。大学時代に趣味で個人的なブログメディアを立ち上げた際、アクセス解析のデータを基に記事の配置やデザインを改善することで、読者数が大きく伸びる面白さを体験しました。この経験から、数字やユーザーの声を根拠にして仮説検証を繰り返し、より良い体験を提供する仕事に就きたいと考えています。御社が展開している生活支援アプリは、ユーザーのフィードバックを素早く機能追加に反映させており、その開発スピードとユーザーファーストの姿勢に深く共感しています。入社後は、日々のデータ分析から改善点を見つけ出し、自社サービスの価値向上に直結する開発に取り組んでいきたいです。

この例文では、ユーザーの反応を重視するWeb業界の特性と、自身の小さな成功体験が綺麗にリンクしています。

ソフトウェア業界を志望する場合

ソフトウェア業界を志望する場合は、特定の業務を劇的に効率化する専門的な製品を作り込み、広く社会に提供したいという思いを伝えます。

私がIT業界の中でもソフトウェア業界を志望する理由は、特定の領域に特化した専門性の高い製品を通じて、多くの企業の業務の質を根本から引き上げたいからです。大学の研究室で特定の統計解析ソフトを使用した際、手計算では何日もかかる複雑な処理が瞬時に完了することに大きな衝撃を受けました。その時、優れたソフトウェアは人々の働き方を劇的に変える「強力な道具」になるのだと確信しました。御社が開発している医療機関向けの電子カルテシステムは、現場の医師や看護師の負担を減らし、ひいては医療の質の向上に貢献しているという点で非常に社会的意義が高いと感じています。入社後は、一つの製品を徹底的に磨き上げるこだわりの環境の中で技術力を高め、現場のプロフェッショナルを支えるソフトウェアの開発に貢献したいと考えています。

この例文では、一つの製品を深く追求するというソフトウェア業界の魅力と、それが社会に与える影響力を正しく理解していることが伝わります。

避けるべきNGな志望動機

面接でマイナス評価を避けるためには、「受け身な学習姿勢」「労働環境のみを理由にする」「コミュニケーションの軽視」という3つの落とし穴に注意が必要です。企業を学ぶ場と捉える姿勢は自発的な貢献意欲が低いと見なされ、福利厚生などの環境面ばかりを強調すると仕事への関心が薄いと判断されます。また、IT業務を個人作業と思い込みチームでの連携を避けるような発言は、組織適性が低いと懸念されるため、常に「自律した貢献」と「協調性」を意識した構成が求められます。

受け身な学習姿勢を示す

「御社は研修制度が非常に充実しているため、未経験からでも一から成長できる環境だと考えて志望しました」という志望動機は避けるべきです。IT業界において、企業は社員の成長を支援する仕組みを用意していますが、それはあくまで事業に貢献してもらうための投資です。企業を学校のように捉え、「教えてもらうのが当たり前」という受け身の姿勢を示してしまうと、自主性がないと判断されてしまいます。面接官は、自ら課題を見つけて解決に向けて行動できる人材を求めています。したがって、研修制度に触れる場合でも、「充実した研修制度で基礎を固め、その後は自ら最新技術をキャッチアップして、いち早くプロジェクトの戦力になりたいです」というように、自発的な行動と企業への貢献をセットにして伝えることが重要だということです。

労働環境だけを理由にする

「IT業界はリモートワークが普及しており、柔軟な働き方ができる点に魅力を感じました」や「残業が少なくワークライフバランスが保てそうだからです」といった理由だけを伝えるのもNGです。働きやすさを重視すること自体は悪いことではありませんが、それだけを志望動機にしてしまうと、仕事の内容そのものや技術に対する熱意がないと受け取られます。システムトラブルが発生した際や納期が迫っている時には、柔軟な働き方ばかりを主張していられない厳しい局面も必ず存在します。働き方を理由にする場合は、あくまで付加的な要素として心に留めておくべきです。面接の場では、どのような課題を解決したいのか、どのようなシステムを開発して社会に影響を与えたいのかという、仕事の本質的な目的に焦点を当てて志望動機を構成するべきだということです。

コミュニケーションを避ける

「一人でパソコンに向かって黙々と作業をすることが好きなので、IT業界を選びました」という志望動機は、絶対に避けるべき典型的なNG例です。IT業界の仕事は、一人で完結することはほとんどありません。顧客の要望を聞き出す営業やコンサルタント、システムの設計を行うエンジニア、実際のプログラミングを行うプログラマーなど、多くの人がチームを組んで一つのプロジェクトを進めます。そのため、進捗の報告や意見の調整など、密なコミュニケーションが常に求められます。人と関わるのが苦手だからという理由でIT業界を選ぶと、「チームワークを乱すのではないか」「顧客の意図を正しく汲み取れないのではないか」と強く懸念されてしまいます。むしろ、周囲と協力して物事を進めた経験や、意見の対立を乗り越えて一つの目標に向かった経験をアピールすることが、IT業界の面接では高く評価されるということです。

まとめ

この記事の要点

  • IT業界を志望する明確な原体験を整理し、本気度を伝えることが重要である
  • 企業ごとの強みや業務内容を分析し、自社でなければならない理由を明確にする
  • 自身の強みをどのように活かして企業に貢献できるかを具体的に提示する
  • 結論から話し始め、具体例を交えて入社後の展望で締める構成を意識する
  • 受け身な姿勢や労働環境のみを重視する理由は避け、前向きな意欲をアピールする

これらのポイントを押さえて自信を持って志望動機を伝え、希望するIT企業への入社を実現していきましょう。

IT業界を志した理由は人それぞれですが、その想いをどう言語化し、キャリアへ繋げるかが重要です。キャリアカンパニーでは、あなたの背景に寄り添った個別の相談を受け付けています。まずは現在の悩みや考えを伝えてみませんか。専門のアドバイザーが、理想のキャリア形成をサポートいたします。

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この記事の監修者
百瀬将悟 プロフィール写真

アドバイザー

百瀬将悟

大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。

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