COLUMN IT業界

IT業界の15職種一覧|年収や将来性、転職するためのポイントを解説

2024.12.24

IT業界は常に成長を続け、多様な職種が存在する業界として注目を集めています。しかし、「システムエンジニア」「Webエンジニア」「プロジェクトマネージャー」など、似たような職種が多く存在し、それぞれの違いや具体的な仕事内容がわかりにくいという声も少なくありません。

そこで本記事では、IT業界の15職種について、それぞれの仕事内容や必要スキル、年収相場から、未経験からの転職方法まで徹底解説します。IT業界での転職やキャリアアップを考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

IT職種とは?業界の基礎知識を学ぶ

IT職種とは、情報技術(Information Technology)を活用して、システムの開発や運用、デジタルサービスの提供などに携わる職種の総称です。デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速により、その重要性と注目度は年々高まっています。

IT業界で働くことの特徴とメリット

IT業界の最大の特徴は、最新のテクノロジーに触れながら社会のデジタル化を推進できることです。様々な産業でIT人材の需要が高まっており、雇用が安定している上、スキルに応じた報酬が得られます。リモートワークなど柔軟な働き方も特徴で、継続的な学習機会があり、副業やグローバルな活躍など多様なキャリアパスを描くことができます。

IT業界の現状と将来性

現在のIT業界は、クラウドコンピューティングの普及により大きく変化し、AIやIoTを活用した新サービスが生まれ、企業のDX推進も加速しています。将来的にはWeb3.0やメタバースといった新技術領域が広がり、サイバーセキュリティの重要性も高まるなど、技術革新とビジネス変革が続く成長分野として注目されています。

IT職種の種類と分類を徹底解説

IT業界の職種は、大きく3つの分野に分類され、それぞれが専門性の高い役割を担い、連携しながらプロジェクトを成功に導いています。以下で各分野の特徴を解説します。

エンジニア系職種(開発・インフラ)の特徴と役割

エンジニア系職種は、IT業界の中核としてシステムやアプリケーションの開発・運用を担当します。開発系エンジニアはソフトウェアの作成を、インフラ系エンジニアはシステムの基盤整備を行います。クラウド技術の発展により、両者の境界は曖昧になってきており、幅広い技術知識が求められる傾向にあります。

マネジメント系職種(PM・PL)の特徴と役割

マネジメント系職種は、プロジェクト全体の指揮を執ります。プロジェクトマネージャー(PM)は予算・人員・スケジュール管理を担当し、プロジェクトリーダー(PL)は現場での技術的な指導を行います。技術知識に加え、リーダーシップやコミュニケーション能力が重視される職種です。

クリエイティブ系職種(デザイン・企画)の特徴と役割

クリエイティブ系職種は、ユーザー体験(UX)を重視した設計やデザインを担当します。Webデザイナーは使いやすいインターフェースを作成します。技術的な理解とクリエイティブな発想力が必要です。

IT職種の仕事内容|人気の15職種を詳しく紹介

IT業界の代表的な職種について、具体的な仕事内容や求められるスキル、キャリアパスを解説します。それぞれの職種の特徴を理解することで、自分に合った職種選択の参考にしてください。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、顧客の要望に応じたシステムの設計から開発、運用までを担当する職種です。要件定義から実装、保守運用まで幅広い業務に携わり、技術力と折衝力が求められます。経験を積むことでプロジェクトリーダーやマネージャーへのキャリアアップも可能です。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアは、スマートフォンアプリやビジネスソフトウェアなど、特定の用途に特化したアプリケーションの開発を行います。プログラミングスキルはもちろん、ユーザビリティを考慮した機能設計や、継続的な改善・保守の能力も重要です。モバイル開発やデスクトップアプリ開発など、専門分野を持つことが一般的です。

Webエンジニア

Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発を専門とする職種です。フロントエンド開発やバックエンド開発、時にはフルスタック開発者として、幅広い技術を扱います。HTML/CSS、JavaScript、各種フレームワークなど、Web技術に関する深い知識と実装能力が求められます。

Webデザイナー

Webデザイナーは、Webサイトのビジュアルデザインとユーザー体験の設計を担当します。デザインツールを使った画面デザインの作成や、場合によってはHTML/CSSを用いたコーディングも行います。最新のデザイントレンドやユーザビリティに関する知識、さらに基本的なWeb技術の理解が求められます。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、システムやアプリケーションが稼働するための基盤環境を構築・運用します。サーバー、ネットワーク、データベースなどの設計・構築から、セキュリティ対策、監視・運用まで幅広く担当。近年では、クラウドインフラの知識やDevOpsの実践も重要になっています。

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、システムやネットワークのセキュリティ対策を担当します。脆弱性診断、セキュリティ監視、インシデント対応など、企業の情報資産を守るための施策を立案・実施します。サイバー攻撃の手法や対策技術の進化に合わせて、常に最新の知識をアップデートすることが求められます。

データエンジニア

データエンジニアは、大量のデータを収集・処理・保管するためのシステムを構築・運用します。データパイプラインの設計や、ビッグデータ処理基盤の構築、データウェアハウスの管理などを担当。データサイエンティストと連携し、効率的なデータ活用基盤を整備します。

組み込み系エンジニア

組み込み系エンジニアは、家電製品や自動車、産業機器などに組み込まれるソフトウェアの開発を行います。ハードウェアの制約を考慮しながら、効率的で信頼性の高いプログラムを開発する必要があり、C言語などの低級言語や電子工学の知識も求められます。

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、企業のIT戦略立案や課題解決を支援する専門職です。業務分析やシステム化計画の策定、vendor選定など、経営とITの橋渡し役を務めます。業界知識や最新技術動向の理解、提案力やコミュニケーション能力が重要になります。

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、技術的な知識を活かして製品やサービスの提案・販売を行います。顧客の課題を理解し、技術的な観点から最適なソリューションを提案。営業力と技術力の両方を併せ持つハイブリッドな職種として、需要が高まっています。

ITサポート

ITサポートは、システムやサービスの利用者に対する技術的なサポートを提供します。問い合わせ対応、トラブルシューティング、マニュアル作成など、ユーザーが円滑にITを活用できるよう支援します。技術知識とコミュニケーション能力の両方が求められます。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、ビッグデータを分析し、ビジネス価値を創出する職種です。統計解析やAI・機械学習を活用し、データから有益な洞察を導き出します。数理統計の知識やプログラミングスキル、ビジネス課題の理解力が必要です。

社内SE

社内SEは、企業内の情報システム部門に所属し、自社で使用するシステムの導入や運用、保守を担当します。社員が業務で使用するPCやソフトウェアの管理、社内ネットワークの整備、情報セキュリティ対策など、企業のIT環境全般を支える重要な役割を果たします。社内の業務プロセスを深く理解し、効率化を推進することも求められます。

プロジェクトリーダー(PL)

プロジェクトリーダーは、開発チームの技術的な指揮を執る立場です。実装方針の決定や技術的な課題解決、コードレビュー、チームメンバーの育成などを担当します。PMと密に連携しながら、具体的な開発作業の進行を管理し、品質維持とスケジュール遵守の両立を図ります。

プロジェクトマネージャー(PM)

プロジェクトマネージャーは、システム開発プロジェクト全体を統括します。予算管理、進捗管理、リスク管理などを行いながら、顧客との折衝やチームメンバーのマネジメントを行います。複数の専門職種をまとめ上げ、プロジェクトを成功に導くリーダーシップとコミュニケーション能力が不可欠です。

IT職種の年収比較と将来性

IT業界の職種選択において、年収や将来性は重要な判断材料です。専門性と経験に応じて年収は大きく変動し、市場のトレンドによってキャリアの可能性も広がります。

IT職種の年収相場

IT業界の年収は、職種・経験年数・技術力によって変動します。特に、専門性の高いエンジニアやマネジメント職は高収入が期待できます。

主な職種の年収相場:

システムエンジニア:初年度350〜450万円、5年目で450〜600万円

プロジェクトマネージャー:経験者で600〜800万円、上級で1000万円以上

データサイエンティスト:初年度400〜500万円、経験者で600〜900万円

セキュリティエンジニア:経験者で500〜800万円、専門性が高いと1000万円以上

IT職種の将来性と市場動向

デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速により、IT人材の需要は継続的に高まっています。特にクラウド、AI、セキュリティ分野での人材不足が顕著です。従来の業界の枠を超えたIT活用が進み、あらゆる業種でデジタル人材の採用が活発化しています。また、グローバル化により、英語力とIT技術を併せ持つ人材の価値も上昇しています。

IT職種キャリアパスのイメージ

IT業界のキャリアパスは、主に「スペシャリスト型」と「マネジメント型」に分かれます。スペシャリスト型は特定技術分野での専門性を追求し、マネジメント型は組織やプロジェクトの管理を担当します。近年は両方の要素を持つハイブリッド型も増加しており、個人の適性に応じて柔軟なキャリア選択が可能です。

未経験からIT職種に転職するためのステップ

未経験からIT業界へ転職するには、計画的な準備と段階的なステップが重要です。以下の3つのステップを踏むことで、効果的なキャリアチェンジを実現できます。

自分に合うIT職種を選定する

まずは自身の適性と興味を正確に把握します。技術志向が強ければ開発職、コミュニケーションが得意ならITサポートや営業職など、強みを活かせる職種を選びましょう。

必要な知識・スキルを習得する

選択した職種に必要なスキルを段階的に身につけます。オンライン学習やプログラミングスクール、資格取得など、複数の学習手段を組み合わせることが効果的です。基本的なIT用語の理解から始め、徐々に専門的なスキルの習得を目指します。

IT業界に強い転職エージェントに相談する

IT業界の採用事情に詳しい転職エージェントを活用することで、未経験の方や微経験の方でも挑戦できる求人情報の入手や、効果的な転職活動が可能になります。自身の学習状況や志望動機を明確に伝え、現実的な転職プランを立てることが重要です。

IT職種で活躍するためのキャリア戦略

IT業界で長期的に活躍するためには、技術革新の速さに対応した戦略的なキャリア形成が重要です。市場価値を高めていくための3つの要素を解説します。

専門性の高いスキルを磨く

特定分野での専門性を高め、DXやクラウドなど、成長分野の技術習得に注力します。

職場での実績を積み上げる

プロジェクトでの具体的な成果創出と、チーム貢献を意識的に行います。

例として、プロジェクトへの積極的な参加、新しい技術の習得、問題解決能力の向上などが挙げられます。成果を可視化することで、周囲からの評価を得られるでしょう。

市場価値を高める資格を取得する

IPAの情報処理系資格や、AWS認定資格などのベンダー資格などを通じて、実務能力の向上を図ります。

資格取得はスキルアップだけでなく、自己成長にもつながるため、積極的に挑戦することをおすすめします。

IT職種に未経験から転職しよう

デジタル化が加速する現代では、IT人材の需要は継続的に高まっています。経済産業省の調査によると、2030年には最大で79万人のIT人材が不足すると予測されており、多くの企業が未経験者の採用に積極的な姿勢を示しています。

特に、IT転職エージェントを活用することで、自身のスキルや経験に合った案件を効率的に見つけられます。エージェントは豊富な求人情報を持っているだけでなく、業界動向や求められるスキル、研修制度の充実度など、転職に必要な情報を的確にアドバイスを受けられるでしょう。

計画的な準備と段階的なステップを踏めば、IT業界での新たなキャリアを築くことは十分に可能です。実際に、未経験からWebエンジニアやシステムエンジニアとして活躍している方も数多くいます。重要なのは、自身の目標を明確にし、それに向かって着実に学習を進めていくことです。

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