
データアナリストとは?仕事内容・年収・必要なスキルと、未経験からのなり方を転職エージェントが解説
この記事では、仕事の中身、年収の目安、身につけたいスキル、未経験からのルートまでを順に説明します。予測や機械学習まで扱う仕事を目指す方は、未経験からデータサイエンティストになるにはもあわせてご覧ください。
たとえば、ネットショップの売上が先月より下がったとします。データアナリストは、売上のデータを商品別・地域別・曜日別などに分けて見比べ、「特定の商品の、スマートフォンからの注文が減っている」といった原因の手がかりを見つけます。そのうえで、グラフや表にまとめて、担当者が次に何をすればよいかを判断できるように伝えます。
データアナリストは、会社の中で次のような場面で活躍しています。
データアナリストの仕事は、おおむね次の流れで進みます。
| ステップ | 主な仕事 |
|---|---|
| 1. 課題の整理 | 「何を知りたいのか」「結果を何に使うのか」を、依頼した人と決める |
| 2. データの収集 | データベースや社内のシステムから、必要なデータを取り出す |
| 3. データの加工 | 抜けや表記のゆれを直し、分析できる形に整える |
| 4. 分析 | 集計・比較・統計の手法で、傾向や原因を探す |
| 5. 可視化と報告 | グラフやダッシュボードにまとめ、改善の提案とあわせて伝える |
実際の仕事では、3のデータの加工に多くの時間がかかります。正しく整ったデータがあってはじめて、分析の結果が信頼できるものになります。
データアナリストが日々の仕事で使う分析には、次のようなものがあります。どれも、特別な道具がなくても、ExcelやSQLから始められる方法です。
大切なのは、難しい手法を使うことより、「この分析で何がわかれば、相手の判断が変わるか」を先に決めることです。
データアナリストが働く会社は、いくつかのタイプに分かれます。
同じ職種名でも、会社のタイプによって、分析の深さや、提案まで任されるかが変わります。応募する前に、どんなデータを、誰のために分析するのかを確かめましょう。
| 職種 | 主な役割 |
|---|---|
| データアナリスト | 今あるデータから現状と原因を明らかにし、改善を提案する |
| データサイエンティスト | 統計や機械学習で予測の仕組みをつくり、仕事に組み込む |
| データエンジニア | データを集めてためる仕組み(データ基盤)をつくり、運用する |
実際の求人では、会社によって役割の分け方が違い、「データアナリスト/データサイエンティスト」とまとめて募集されることもあります。求人票を読むときは、職種名より「予測のモデルをつくるのか」「集計・可視化と提案が中心か」「データ基盤の構築か」という仕事の中身を確かめましょう。データエンジニアの仕事は、未経験からデータエンジニアになるにはで解説しています。
dodaの調査(2024年9月〜2025年8月末にdodaサービスに登録した20〜65歳の正社員のデータ)では、データ職の平均年収は次のとおりです。
| 職種(dodaの分類) | 平均年収 |
|---|---|
| データアナリスト/データサイエンティスト(企画/管理系) | 607万円 |
| データサイエンティスト(技術系 IT/通信) | 539万円 |
| 全職種 | 429万円 |
「データアナリスト/データサイエンティスト(企画/管理系)」の年代別の平均年収は、20代480万円、30代663万円、40代739万円、50代以上770万円です。いずれも経験者を含む平均で、未経験で入社したときの年収ではありません。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」の「データサイエンティスト」のページでは、令和7年の賃金構造基本統計調査をもとにした年収の目安は611.9万円、平均年齢は43.9歳です。この数字は大きな職業分類の数字で、データサイエンティストだけの数字ではありません。データアナリスト単独の数字としては扱わず、データ職全体の目安として見ましょう。
未経験から入る場合は、集計やレポートの作成から始まることが多く、入社時の年収は平均より低くなるのが一般的です。分析の範囲を広げ、提案まで任されるようになるにつれて、年収も上がりやすくなります。
データアナリストに必要なスキルは幅広いですが、段階を分けて考えると、学ぶ順番がはっきりします。
| スキル | 最初の目標 | 経験を積んで身につけること |
|---|---|---|
| Excel | 関数・ピボットテーブルで集計し、グラフにできる | 大量のデータを効率よく扱う工夫 |
| SQL | 条件をつけてデータを取り出し、集計・結合できる | 複雑な集計、処理の速さを意識した書き方 |
| BIツール | ダッシュボードで数字を見える形にできる | 利用者が使いやすい画面の設計 |
| 統計 | 平均・ばらつき・相関の意味がわかる | 仮説の検証、結果の確からしさの判断 |
| Python | データの読み込みと集計の基本 | 分析の自動化、より高度な分析 |
技術だけでなく、「何のための分析か」を相手と決める力と、結果をわかりやすく伝える力も欠かせません。数字に強いだけでなく、相手の仕事を理解して話せる人が評価されます。
当社の面談では、言語の経験がどの程度あるかを見る会社が多いと感じています。Pythonの基礎を学ぶなら、Python 3 エンジニア認定基礎試験とは、Pythonの難しさはPythonは難しい?で解説しています。
| 資格 | 位置づけ |
|---|---|
| 統計検定 | 統計の知識を段階別に問う。データ分析の基礎を示しやすい |
| Python 3 エンジニア認定基礎試験 | Pythonの基本文法を問う |
| 基本情報技術者 | ITの基礎を幅広く問う国家試験。データベースの基礎も含む |
| データベーススペシャリスト | IPAの国家試験。データベースの設計まで問う上級者向け |
資格は、それだけで採用が決まるものではありません。学んだことを使って分析した成果物とあわせて示すと、学習の本気度が伝わりやすくなります。データベースの試験はデータベーススペシャリスト試験とはで紹介しています。IT転職で評価されやすい資格の全体像は、IT転職に有利な資格をご覧ください。
未経験からの入り方は、今の経験によって変わります。
| 今の経験 | 考えられるルート |
|---|---|
| 営業・販売 | 売上や顧客のデータを集計した経験を生かし、営業企画・データ分析の職種へ |
| 事務 | Excelでの集計・資料づくりの経験を生かし、データの集計・レポート担当から |
| マーケティング | 広告や施策の効果測定の経験を生かし、マーケティング分析の職種へ |
| ITエンジニア | SQL・データベースの経験を生かし、分析の考え方を補って応募 |
| まったくの未経験 | Excel・SQLを学び、集計やレポート作成を担当する職種から |
いきなり分析の専門職に入るのが難しい場合は、今の会社で「データを使って改善した経験」をつくることも有効です。集計を自動にした、レポートで判断が変わった、といった経験は、職種が変わっても評価されやすくなります。
CAの現場から:当社が支援するデータ職の方には、PythonやSQLを使うエンジニアの経験が2〜3年ある方もいれば、まったくの異業種から目指す方もいます。評価されやすいのは、SQL・Pythonを使ったデータ分析、統計の知識、業務改善の実績などです。未経験の方は、Pythonの資格や統計検定を取って、学んだことを形で示すことが求められます。
未経験で入社した場合、最初から大きな分析や提案を任されることは多くありません。まずは次のような仕事から始まるのが一般的です。
CAの現場から:未経験からデータ職に入った方は、データの収集・加工・集計、SQLによるデータの抽出、分析レポートの作成などから始まる場合があります。高度な分析やAIを使った仕事を想像していたものの、実際はデータの前処理や集計の業務が中心だった、というギャップが起こりやすい点です。
| 向いている人 | 向いていないと感じやすい人 |
|---|---|
| 数字の変化に「なぜ?」と興味を持てる | 細かい数字の確認が苦手 |
| 地道なデータの整備もいとわない | すぐに目立つ成果だけを求める |
| 相手の話を聞き、課題を整理できる | 人と話すことをできるだけ避けたい |
| 学んだことを試し続けられる | 入社後の勉強をしたくない |
「データアナリスト」の求人は、会社によって仕事の中身が大きく違います。次の点を確かめておくと、入社後のギャップを減らせます。
面接では、学んだことや作った分析の成果物を「目的・手順・結果・そこから言えること」の順で説明できるように準備しましょう。職務経歴書の書き方はIT転職の職務経歴書の書き方、自己PRはIT転職の自己PRの書き方で解説しています。
CAの現場から:データ職の選考で、未経験の方が評価されやすいのは、SQL・Python・統計の基礎知識、分析した成果物、課題を解決する力、分析結果をわかりやすく説明する力です。反対に、学んだ内容を実務にどう活かすか説明できない、分析の経験や成果物が足りない、仕事内容への理解が浅い、といった点は不採用につながりやすくなります。また、技術面以上に、会社のカルチャーに合うかどうかを重視する企業が多くあります。
会社が持つデータは増え続けており、データをもとに判断したいという会社も増えています。データを読み取り、仕事の改善につなげられる人は、今後も必要とされると考えられます。
一方で、集計や定型のレポートは、ツールの進化で自動になる部分も増えています。長く活躍するには、「何を分析すべきか」を自分で考え、結果を相手の行動につなげる力を磨くことが大切です。
経験を積んだあとのキャリアには、次のような道があります。
売上や顧客などのデータを集めて整理し、分析して、仕事の判断や改善に役立つ形で伝える仕事です。「今、何が起きているか」「なぜそうなったか」を明らかにすることが中心です。
データアナリストは現状と原因の分析・改善の提案が中心で、データサイエンティストは統計や機械学習で予測の仕組みをつくるところまで担うことが多い職種です。会社によって分け方は違うため、求人票で仕事の中身を確かめましょう。
doda「平均年収ランキング2025」では、「データアナリスト/データサイエンティスト(企画/管理系)」の平均年収は607万円、20代は480万円です。経験者を含む平均で、未経験で入社したときは、これより低くなることが一般的です。
なれます。ただし、まったく準備のない状態では難しいため、Excel・SQLでの集計と、BIツールでの可視化ができるところまでを目標に学びましょう。営業・事務・マーケティングでデータを扱った経験は、評価につながりやすくなります。
最初はExcelとSQLが中心で、プログラミングが必須ではない職場もあります。ただし、Pythonが使えると、分析の自動化や、より高度な分析に進みやすくなります。
なれます。データアナリストには、相手の課題を整理し、結果をわかりやすく伝える力も求められます。統計の基礎は、文系の方でも段階を追って学べます。
統計の基礎を示せる統計検定や、Pythonの基本を問うPython 3 エンジニア認定基礎試験などがあります。資格に加えて、自分で分析した成果物を用意しておくと、学習の本気度が伝わりやすくなります。
データアナリストは、データから「今、何が起きているか」「なぜそうなったか」を読み取り、仕事の判断や改善に役立てる仕事です。データの収集・加工・分析・可視化・報告という流れで進み、とくにデータの加工に多くの時間がかかります。未経験から目指すなら、Excel・SQL・BIツールで集計と可視化ができるところまでを最初の目標にし、今の仕事でデータを使った経験をつくりましょう。求人を見るときは、職種名より仕事の中身を確かめることが大切です。
出典・注記:年収はdoda「平均年収ランキング(職種別)」(2024年9月〜2025年8月末、20〜65歳の正社員の登録者のデータ、2025年12月1日更新)、厚生労働省 job tag「データサイエンティスト」(令和7年賃金構造基本統計調査を加工した値。大きな職業分類の数字で、その職業だけの数字ではない)。確認日:2026年11月5日。
アドバイザー
百瀬将悟
大学卒業後、不動産会社に入社。その後、求人広告営業・キャリアアドバイザーを経験。現在は両面型のアドバイザーとIT企業の採用コンサルティングに従事。
採用と転職市場の両方を理解している点を強みとし、「市場価値を高めながら活躍できるエンジニア」になるためのを転職サポート。