COLUMN IT業界

組み込みエンジニアとは?

2025.09.29

組み込みエンジニアとは、私たちの生活を支える家電、自動車、医療機器などの製品に内蔵される「組み込みシステム」を設計・開発する技術者のことです。製品が正確に、安全に動作するための”頭脳”となるプログラムを作る重要な役割を担っています。IoTやAI技術の進展により、今後ますます需要が高まると予想される将来性豊かな職種です。

この記事では「ものづくりが好き」「社会に役立つ仕事がしたい」という方にこそおすすめしたい組み込みエンジニアの魅力を全面的にご紹介します。

組み込みエンジニアってどんな仕事?

組み込みエンジニア は、家電や自動車、医療機器など、私たちの身近な製品に内蔵された「組み込みシステム」を設計・開発する技術者です。これらの製品が正確に、安全に動作するための“頭脳”となるプログラムを作り上げるのが主な役割です。
例えば、冷蔵庫の温度調整や自動車のエンジン制御、ロボット掃除機の経路計算など、目立たないけれど社会を支える重要な仕事を担っています。

組み込みシステム・ソフトウェアとは?

組み込みシステムとは、特定の目的のために設計されたコンピュータシステムのこと。一般的なパソコンとは異なり、製品ごとに最適化されたハードウェアとソフトウェアで構成されます。
組み込みソフトウェアは、機器を動かす制御プログラムのこと。C言語やC++など、ハードウェアに近い言語で開発されることが多いのが特徴です。

活躍する分野や製品例

組み込みエンジニアが活躍する分野は多岐にわたります。

  • 家電製品(冷蔵庫、エアコン、洗濯機など)
  • 自動車(エンジン制御、カーナビ、ADASなど)
  • 医療機器(心電計、画像診断装置)
  • 産業機械(工場の自動化設備、ロボット)
  • IoT機器(スマートホームデバイス、ウェアラブル端末)

私たちの生活を便利で安全にする多くの製品に、組み込みエンジニアの技術が生かされています。

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組み込みエンジニアの仕事内容

はじめに、組み込みエンジニアの業務概要を解説しましょう。

主な業務の流れ

組み込みエンジニアの仕事は、以下のような流れで進みます。

  1. 製品企画への参加(機能や仕様の検討)
  2. システム設計(ハードウェア・ソフトウェアの構成決定)
  3. ソフトウェア開発(プログラミング、デバッグ)
  4. ハードウェアとの連携・調整
  5. テスト・品質保証(動作確認、安全性・信頼性の検証)
  6. リリース後の保守・アップデート

新人と経験者の担当業務の違い

新人エンジニアは、まずテストやデバッグなど基礎的な業務からスタートします。経験を積むことで、設計や仕様決定、プロジェクト管理など、より上流の工程を担当できるようになります。

現場での具体的な仕事例

  • ロボット掃除機のセンサー制御プログラム開発
  • 自動車の自動ブレーキシステムの組み込みソフト設計
  • 医療機器の安全性を検証するテスト業務
  • 家電製品の省エネ機能の最適化

最適なキャリアプランを一緒に見つけましょう!

組み込みエンジニアに必要なスキル・知識・資格

組み込みエンジニアは、家電や自動車、産業機器などに組み込まれるソフトウェアを開発する専門職です。そのため、工業高専や大学の工学部の卒業生が少なくありません。具体的に求められるスキルや資質には、このようなものがあります。

必須スキル

  • C言語やC++などのプログラミングスキル
  • マイクロコントローラやプロセッサに関する知識
  • ハードウェアとの連携技術
  • リアルタイムOS(RTOS)の基礎知識
  • デバッグ・テストの技術

役立つ資格や学歴

  • 基本情報技術者試験/応用情報技術者試験
  • 組込みソフトウェア技術者試験(ETEC)
  • 電子工学・情報工学系の学位

資格は必須ではありませんが、スキルの証明や転職時のアピール に役立ちます。

ソフトスキル

  • 論理的思考力・問題解決力
  • チームでの協調性・コミュニケーション力
  • 新しい技術を学び続ける姿勢

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組み込みエンジニアのやりがい・魅力

組み込みエンジニアの仕事のやりがいには、このようなものがあります。

社会や生活への影響

組み込みエンジニアの仕事は、私たちの生活のあらゆる場面に影響を与えています。自分が開発したシステムが製品として世の中に出て、多くの人の安全や快適さを支えている実感を得られるのは大きな魅力です。

技術者としての成長や達成感

ハードウェアとソフトウェア両方の知識が求められるため、幅広い技術力が身につきます。難しい課題をクリアしたときの達成感や、「自分の技術が社会を支えている」という誇りを感じられるでしょう。

仕事の面白さややりがい

  • 身近な製品の根幹に携われる
  • 新しい技術に挑戦できる
  • チームで協力してものづくりを進める楽しさ

組み込みエンジニアのキャリアパス

今後も高い需要が見込まれる、組み込みエンジニアのキャリア例も紹介しましょう。

初級~上級までのステップ

  1. 新人(テスト・デバッグ、基礎開発)
  2. 中堅(設計・実装、プロジェクトの一部を担当)
  3. 上級(要件定義、全体設計、リーダー業務)
  4. マネジメント(プロジェクトマネージャー、技術責任者)

キャリアアップの選択肢

  • システムエンジニアやプロジェクトマネージャーへの昇進
  • 技術スペシャリストとして専門性を高める
  • IoT分野やAI分野など新しい領域への挑戦

組み込みエンジニアとして描ける未来

組み込み技術は今後も多くの分野で必要とされます。自動運転、スマート家電、医療機器、産業用ロボットなど、将来性のある分野で活躍の場が広がっています。

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組み込みエンジニアの年収

組み込みエンジニアの年収は、経験やスキル、業界によって幅がありますが、平均で500万円台~600万円台が目安です。
経験を積み専門性を高めることで、年収アップも十分に期待できます。
特に自動車や医療、IoTなど成長分野では高収入のチャンスも広がっています。

未経験から組み込みエンジニアを目指すには

「未経験だけれど、これから組み込みエンジニアになりたい」 という方は、下記を意識してください。

まずはここから!基礎知識と準備のポイント

  • C言語などのプログラミング学習
  • マイコンボード(Arduinoなど)を使った実践
  • 組み込みシステムの基礎書籍やオンライン講座で学習

学び方はいろいろ!スクール・独学・現場経験の活かし方

  • オンラインITスクールや専門講座の活用
  • 独学での小さなプロジェクト作成
  • 未経験OKの企業や研修制度のある会社への応募

組み込みエンジニアの将来性・今後の需要

ハードとソフトの両面に携われる組み込みエンジニアは、幅広い産業で活躍できる将来性のある職種です。背景を解説しましょう。

IoTやAIなど技術進化による需要の変化

IoTやAI技術の進化により、あらゆる製品がネットワークにつながる時代になっています。これに伴い、組み込みエンジニアの活躍の場もどんどん広がっていくでしょう。

今後活躍できる分野や業界

  • 自動運転・ADAS(先進運転支援システム)
  • スマートホーム・家電
  • 医療機器・ウェアラブル端末
  • 産業用ロボット・エッジAI

これらの成長分野で、組み込みエンジニアの専門性はますます高く評価されるでしょう。

組み込みエンジニアの魅力とこれからのキャリアに向けて

組み込みエンジニアは、社会に欠かせない技術を支えるやりがいのある仕事です。スキルを磨いていけば、将来性豊かなキャリアを築くことができます。
「ものづくりが好き」「社会に役立つ仕事がしたい」「ITの分野で成長したい」 ――そんな方にこそ、組み込みエンジニアの道はおすすめです。
自分のペースで一歩ずつ、着実にスキルを積み重ね、理想のキャリアを描いていきましょう。

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