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Javaのオブジェクト指向とは?未経験からわかる基礎と実践ポイント

プログラムを「モノ」としてとらえ、整理された構造で開発を進める考え方が「オブジェクト指向」です。Javaはこのオブジェクト指向を基盤としたプログラミング言語として広く使われており、実務でも頻繁に採用されています。

本記事では、オブジェクト指向の基本的な仕組みやJavaにおける特徴、3つの重要な概念(カプセル化・継承・ポリモーフィズム)について、初心者にもわかりやすく解説します。

オブジェクト指向とは

オブジェクト指向とは、プログラムを「モノ」として考える開発手法です。たとえば、現実の自動車やリンゴのように、特徴や動きをひとまとまりの「オブジェクト」として表現します。これにより、複雑なシステムでも整理しやすくなり、プログラムの見通しが良くなります。

オブジェクト指向の基本的な考え方

オブジェクト指向では、現実世界と同じように「モノ(オブジェクト)」と「設計図(クラス)」を意識します。オブジェクトはデータと動きを持ち、クラスはそのオブジェクトの設計図です。これにより、同じ設計図から複数のオブジェクトを作ることができます。

なぜオブジェクト指向が必要なのか?手続き型との違い

従来の「手続き型」プログラミングは、命令を順番に並べて処理を進める方法でした。しかし、プログラムが大きくなると修正や追加が難しくなりがちです。一方、オブジェクト指向は「モノ」ごとに分けて考えるため、変更や拡張がしやすくなり、大規模なシステム開発にも向いています。

オブジェクト指向が解決するプログラミングの課題

オブジェクト指向は、以下のような課題を解決します。

  • プログラムの部品を再利用しやすい
  • 修正や拡張がしやすい
  • 複数人での開発がしやすい

これにより、開発効率が上がり、バグも減らしやすくなります。

Javaのオブジェクト指向の特徴

Javaは、最初からオブジェクト指向を重視して作られた言語です。すべてのプログラムがクラスを中心に構成されており、オブジェクト指向の考え方を自然に学ぶことができます。

Javaがオブジェクト指向言語である理由

Javaは「現実世界をそのままプログラムにできる」ことを目指して設計されています。クラスやオブジェクト、継承や多態性(ポリモーフィズム)など、オブジェクト指向の機能が豊富に用意されています。

Javaでオブジェクト指向を学ぶメリット

Javaでオブジェクト指向を学ぶと、他の多くのプログラミング言語にも応用が効きます。また、Javaは企業のシステムやWebサービス、Androidアプリ開発など幅広い分野で使われているため、キャリアの選択肢が大きく広がります。

オブジェクト指向の3つの柱

オブジェクト指向には「カプセル化」「継承」「ポリモーフィズム」という3つの重要な考え方があります。

1.カプセル化|クラス設計の基本とその役割

カプセル化とは、データとその操作方法(メソッド)をひとつのクラスにまとめ、外部から直接触れないようにする仕組みです。たとえば、自動車のエンジン内部を意識せずに運転できるように、プログラムでも必要な部分だけを公開し、あとは隠すことで安全性や保守性を高めます。

Javaでの実現方法
Javaでは、フィールドやメソッドに「private」「public」などのアクセス修飾子を使ってカプセル化を実現します。

2. 継承|コード再利用のための仕組み

継承は、既存のクラス(親クラス)の特徴や機能を新しいクラス(子クラス)が受け継ぐ仕組みです。これにより、共通する処理をまとめて再利用できるため、同じ内容を何度も書く必要がなくなります。

Javaでの継承の使い方
Javaでは「extends」キーワードを使ってクラスを継承します。

3. ポリモーフィズム|柔軟な拡張性を実現する方法

ポリモーフィズム(多態性)は、同じ操作でもオブジェクトごとに異なる動作をさせる仕組みです。たとえば、動物クラスを継承した犬や猫のクラスで「鳴く」メソッドを用意すると、犬は「ワン!」猫は「ニャー!」と、それぞれ違う結果になります。

拡張性の意味と抽象化
抽象化とは、共通する特徴をまとめて、個別の違いを柔軟に追加できるようにすることです。これにより、新しい機能追加や変更がしやすくなります。

Javaにおけるクラスとオブジェクトの関係

Javaプログラムは、クラス(設計図)からオブジェクト(実体)を作成して動かします。

設計図(クラス)と実体(オブジェクト)の違い

クラスは「どんなデータや動きを持つか」を定義した設計図です。オブジェクトは、その設計図から実際に作られた「モノ」です。たとえば、「自動車クラス」から「赤い車」や「青い車」といったオブジェクトを作るイメージです。

Javaコードで見るクラスとオブジェクトの使い方

Javaでは、まず「クラス(設計図)」を作り、そのクラスをもとに「new」キーワードを使って「オブジェクト(実体)」を作ります。以下のような基本的なコードで、その仕組みを確認できます。

この例では、「Car」というクラスから「myCar」というオブジェクトを作り、「赤い車が走ります」と表示させています。クラスが“設計図”、オブジェクトが“モノ”という関係をイメージしながら学ぶと、理解しやすくなります。

よく使うオブジェクト指向の用語解説

  • クラス:オブジェクトの設計図
  • オブジェクト:クラスから作られた実体
  • フィールド:オブジェクトが持つデータ(変数)
  • メソッド:オブジェクトが持つ動き(関数)
  • インスタンス:オブジェクトとほぼ同じ意味。クラスから生成された実体
  • インスタンス化:クラスからオブジェクトを作り出すこと

これらの用語には少し専門的な響きもありますが、まずは「クラス=設計図」「オブジェクト=モノ」という関係をしっかりイメージすることが理解の第一歩です。

Javaオブジェクト指向を学ぶメリットとキャリア活用法

Javaのオブジェクト指向を身につけることで、ITエンジニアとしての基礎がしっかり身につきます。未経験からでも理解しやすく、実際の現場で役立つスキルです。

ITエンジニア転職・就職にどう活かせるか

多くの企業でJavaが使われているため、オブジェクト指向の知識は就職・転職で大きな強みになります。設計や保守がしやすいコードを書ける人材は、現場でも重宝されます。

未経験者がJavaのオブジェクト指向を学ぶポイント

  • 難しい専門用語は、まずはイメージで捉える
  • 小さなプログラムから手を動かしてみる
  • 分からないことは一人で悩まず、質問や相談を活用する

未経験でも、少しずつ理解を深めていけば大丈夫です。

Javaのオブジェクト指向はエンジニアへの第一歩

Javaのオブジェクト指向を学ぶことは、ITエンジニアとしての第一歩です。基礎をしっかり身につけ、自信を持ってキャリアアップを目指しましょう。あなたの新しい一歩を、キャリアカンパニーは全力でサポートします!

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