COLUMN エンジニア転職

【自己診断付き】ITエンジニアに向いている人の特徴|向き不向きの見極め方

未経験からITエンジニアを目指す方の「適性」

「ITエンジニアに向いているか」という悩みは、キャリアチェンジを考える30代前半までの方にとって最大の関心事ではないでしょうか。実は、IT業界では未経験者の採用が年々増加しており、経済産業省の調査によれば2025年には約43万人のIT人材が不足すると予測されています(経済産業省「IT人材需給に関する調査」2019年)。この人材不足を背景に、多くの企業が未経験者の採用に積極的になっているのです。

ただし、誰もがITエンジニアに向いているわけではありません。適性を見極めることは、その後の長いキャリアを左右する重要なポイントになります。IT業界で働く上で必要なのは、プログラミング言語などの技術的なスキルだけではなく、論理的思考力や問題解決能力、そして継続的に学習する姿勢も求められます。

未経験からITエンジニアを目指す場合、「向いているか不安」という気持ちは誰もが通る道です。しかし、適性は一朝一夕で判断できるものではなく、実際に体験し、継続していく中で見えてくることも多いでしょう。この記事では、ITエンジニアに向いている人の特徴を具体的にご紹介し、あなた自身が適性を判断するための指針をお伝えします。

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ITエンジニアに向いている人の7つの特徴

ITエンジニアとして活躍するには、特定の資質や性格特性が大きく影響します。業界未経験から転職を考えている方にとって、自分がITエンジニアに向いているかどうかは切実な問題でしょう。

ここでは、未経験からでもITエンジニアとして成功しやすい7つの特性をご紹介します。これらの特徴に当てはまる点が多いほど、ITエンジニアとしての適性が高いと言えるでしょう。

①論理的に考えるのが好き・得意な人

ITエンジニアの仕事は、本質的に「論理的思考力」が求められます。プログラミングは論理の積み重ねであり、「もし〇〇ならば××する」という条件分岐や、手順を順序立てて考える能力が必要です。日常生活で「なぜこうなるのか」と物事の因果関係を考えるのが好きな方や、パズルやゲームの攻略を楽しめる方は、プログラミングの考え方との親和性が高いでしょう。

②新しいことを学び続けることを苦に感じない人

IT業界は技術の進化が非常に速く、常に新しい知識を吸収し続ける必要があります。実際の調査では、ITエンジニアの約76%が「定期的に新しい技術を学ぶ必要がある」と回答しています(IT人材白書2023)。新しい言語やフレームワーク、ツールが次々と登場する環境で、「学び続けること」自体を楽しめる人は大きなアドバンテージを持っています。

③細部に注意を払い、ミスを見逃さない人

コードの中の一文字の誤りが、システム全体に影響を与えることがあります。ITエンジニアにとって、細かいディテールへの注意力は非常に重要です。セミコロンの抜け一つがエラーを引き起こすプログラミングの世界では、細部に対する正確さが求められます。日常生活でも「何かがおかしい」と違和感に気づける観察力がある方は、バグの発見やトラブルシューティングに強みを発揮できるでしょう。

④問題解決を諦めず、粘り強く取り組める人

ITエンジニアの日常は「問題解決の連続」です。思うように動かないプログラム、予期せぬエラー、難解な仕様への対応など、様々な壁にぶつかることは日常茶飯事です。Stack Overflowの調査では、エンジニアの86%が「粘り強さ」を成功要因として挙げています(Stack Overflow Developer Survey 2023)。問題に直面したとき、諦めずに取り組み、解決策を見つけ出す粘り強さがITエンジニアには不可欠です。

⑤チームでの協働とコミュニケーションを取れる人

「プログラマーは一人で黙々と作業する」というイメージを持つ方も多いでしょうが、実際のIT開発現場はチームワークが基本です。要件の確認、進捗の共有、問題点の議論など、日々のコミュニケーションが欠かせません。特に近年はアジャイル開発など協働を重視する開発手法が主流となり、チームメンバーやクライアントとのコミュニケーション能力が重要視されています。

⑥計画的に物事を進められる人

システム開発は、期限や予算の制約の中で進められます。限られたリソースで最適な成果を出すためには、計画性が重要です。タスクを細分化し、優先順位をつけて取り組む能力は、プロジェクト成功の鍵を握ります。プライベートでもToDoリストを活用するなど、計画的に行動できる方は、開発現場でも重宝される存在になるでしょう。

⑦失敗を成長の糧にできる人

IT業界では新しい技術やアプローチが次々と生まれるため、誰でも失敗や挫折を経験します。重要なのは、失敗を恐れず、そこから学ぶ姿勢です。「失敗は最高の教師である」というマインドセットを持ち、常に振り返りと改善を続けられる人は、長期的に成長できるITエンジニアになれる可能性が高いでしょう。

ITエンジニアの不向きな性格とは

ITエンジニアに向いていない特性を知ることも、自分の適性を判断する上で重要です。これまでITエンジニアに向いている特徴をご紹介しましたが、ここではあえて「不向きな性格」についても正直にお伝えします。自分自身の特性と比較することで、より具体的な判断材料になるでしょう。

コミュニケーションが苦手な人

「エンジニアは黙々とコードを書くだけ」というイメージとは裏腹に、現代のIT開発現場ではコミュニケーション能力が非常に重視されます。PMI(Project Management Institute)の調査によると、IT開発プロジェクトの失敗原因の約30%がコミュニケーション不足に起因しているとされています(PMI「Pulse of the Profession」2023年)。顧客の要望を正確に理解し、チームメンバーと効果的に協働できない場合、優れた技術力があっても成果に結びつきにくくなります。

👉エンジニアにコミュ力は必要?苦手な方でもすぐできるコミュニケーションアップ術」もあわせてご覧ください。

変化を恐れる人

IT業界は技術の進化が著しく、数年前の常識が現在では通用しないことも珍しくありません。クラウドコンピューティング、AI、ブロックチェーンなど、次々と新しい技術が登場し、学び直しが求められます。変化を恐れ、新しい知識の吸収に抵抗感がある方にとっては、この業界の変化の速さについていくのが難しいかもしれません。

細部にこだわらない人

プログラミングにおいては、セミコロン一つの誤りが重大な問題を引き起こすことがあります。細かい部分への注意力が低く、大体あっていれば良い」というスタンスの方は、バグの温床になりやすいコードを書いてしまう傾向があります。Stack Overflowの調査によると、プログラマーが1日に占めるデバッグ時間は平均で約25%にも達するとされ、細部への注意力は作業効率に直結します。

ストレス耐性が低い人

IT開発現場では納期のプレッシャーや予期せぬトラブル対応など、ストレスの高い状況がしばしば発生します。特に未経験から入った場合、技術面での苦労に加え、精神的な負荷も大きくなりがちです。プレッシャー下での冷静な判断が難しい方は、長期的に活躍するのが困難かもしれません。

継続する力が乏しい人

プログラミングスキルの習得には地道な努力と継続的な学習が不可欠です。一時的な熱意だけでは乗り越えられない壁が必ず訪れます。Harvard Business Reviewの研究によれば、プログラミング初心者が「実務レベル」に達するには平均1000時間以上の学習が必要とされています。「すぐに結果が出ない」「成果を実感しにくい」という状況でも粘り強く継続できる忍耐力がない場合、未経験からのキャリアチェンジは難しいかもしれません。

これらの特性に当てはまるからといって、必ずしもITエンジニアへの道を諦める必要はありません。自分の弱みを認識した上で、改善に取り組む姿勢があれば、十分に克服できる可能性もあります。次章では、「ITエンジニアに向いていないかも」と感じた方へのアドバイスをご紹介します。

あなたに合うITエンジニアの職種診断

ITエンジニアと一言で言っても、実際には様々な職種があり、それぞれに求められる適性が異なります。自分の性格や強みを活かせる職種を選ぶことで、未経験からでもスムーズにキャリアをスタートできる可能性が高まります。自分の適性に合った職種を選んだエンジニアは、そうでないエンジニアと比べて3年後の離職率が40%も低いというデータがあります(IPA「IT人材白書2023」)。ここでは主要な4つの職種について、それぞれに向いている人の特徴をご紹介します。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニアは、クライアントの要望をヒアリングし、システム全体の設計・開発の管理を行います。コミュニケーション能力と技術的な知識の両方が求められる職種です。顧客の課題を理解し、最適な解決策を提案できる「課題解決型」の思考ができる方に向いています。また、プロジェクト全体を俯瞰して把握できる広い視野と、チームをまとめるリーダーシップも重要です。未経験からでも、前職での対人スキルやマネジメント経験を活かせる可能性が高い職種といえるでしょう。

プログラマー(PG)

プログラマーは、システムエンジニアの設計に基づいて実際にプログラムを書く専門家です。論理的思考力と細部への注意力が特に重要になります。「一人で集中して作業するのが好き」「パズルを解くような分析的な作業が得意」という方に向いています。最近のプログラミング言語やフレームワークは以前より学びやすくなっており、独学でも基礎を身に付けられるようになりました。未経験からプログラマーへの転職者の多くはプログラミングスクールや独学で基礎を習得しているそうです。

Webエンジニア

Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発に特化したエンジニアです。視覚的なセンスとユーザー目線での思考ができる方に向いています。特にフロントエンド開発では、デザイン感覚と技術力を組み合わせる必要があり、「美的感覚がある」「ユーザー体験を大切にしたい」という方に適しています。HTML/CSS/JavaScriptなど比較的取っつきやすい技術から始められるため、未経験からのスタートとしても人気の職種です。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、サーバーやネットワークなどのIT基盤を構築・運用する専門家です。システムの「裏方」として、安定稼働を支える重要な役割を担います。「確実性を重視する」「トラブルを未然に防ぎたい」「新しい技術に興味がある」という方に向いています。クラウド技術の台頭により、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなどのクラウドサービスの知識が求められる場面も増えてきました。近年はクラウド関連の資格取得支援を行う企業も増えており、未経験者のキャリア形成をサポートする環境が整いつつあります。

各職種の特性を理解した上で、自分の強みや興味を活かせる分野を選ぶことが、ITエンジニアとして成功する第一歩となるでしょう。

少しでも興味を持った方へ

「ITエンジニアに向いていないかも」と感じた方へ

ここまで読んで「自分はITエンジニアに向いていないかもしれない」と不安を感じた方もいるでしょう。実はこの不安は、未経験からITエンジニアを目指す多くの方が抱える共通の悩みです。IT業界への転職を考える未経験者の約72%が「適性に対する不安」を抱えているという調査結果もあります(リクルートキャリア「キャリアチェンジ意識調査2023」)。しかし、その不安は必ずしも現実を反映しているわけではありません。

「向いていない」と思う3つの典型的な誤解

「プログラミングは数学が得意な人しかできない」という誤解

確かに論理的思考は重要ですが、現代のプログラミング言語は直感的に設計されており、数学が苦手でも十分習得可能です。実際、弊社でサポートを行って未経験からプログラマー担った方々の半数以上は、「学校で数学が得意ではなかった」と回答しています。

「若いうちからプログラミングをしていないと遅い」という思い込み

しかし、プログラミングスキルは経験年数よりも学習の質や実務での応用力が重要です。

「コミュニケーションが苦手だとIT業界では働けない」という誤解

確かにチーム開発では協働が重要ですが、IT業界には様々な職種があり、比較的独立して作業する役割も存在します。また、コミュニケーションスキルは経験を通じて徐々に向上させていくことも可能です。

スキルは習得できるが、気質は変えにくい

ITスキルは学習と実践を重ねれば誰でも習得できますが、自分の根本的な気質や価値観を大きく変えるのは難しいものです。例えば、「細部よりも全体像を重視する」「変化よりも安定を好む」といった特性は、個人の気質に根ざしている場合が多いでしょう。

重要なのは、自分の気質を否定するのではなく、それを活かせる職種や役割を見つけることです。例えば、細部にこだわるよりも大局を見るのが得意な方は、プログラマーよりもプロジェクトマネージャーの方が向いているかもしれません。また、最新技術への適応より安定性を重視する方は、新規開発よりも保守運用の分野で力を発揮できる可能性があります。

向いていなくても活躍できる道はある

IT業界は非常に幅広い分野を含み、様々なバックグラウンドや特性を持つ人材が活躍しています。Google社の「Project Oxygen」という研究では、トップパフォーマーの特性として技術スキル以上にソフトスキル(コミュニケーション能力、共感力など)が重要視される結果が出ています(Google re:Work)。

例えば、技術よりも人とのコミュニケーションが得意な方はIT営業やコンサルタントとして活躍できますし、創造性が高い方はUIデザイナーやUXデザイナーとして価値を発揮できるでしょう。また、論理的思考より直感的な判断が得意な方は、ユーザビリティテスターやカスタマーサポートなどの領域で重宝される可能性があります。

大切なのは、自分の強みを正しく理解し、それを活かせる場所を見つけることです。ITエンジニアに「完璧に向いている人」などほとんど存在せず、誰もが自分の強みと弱みを持っています。

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【実践】5分でわかるITエンジニア適性診断テスト

ここまでITエンジニアに向いている特性や適性について解説してきましたが、具体的に自分がどの程度適性があるのか確認したいと思われる方もいるでしょう。以下の簡易診断テストを通じて、あなたのITエンジニア適性を自己診断してみましょう。マイナビが実施した調査では、未経験からITエンジニアとして3年以上活躍している人の86%が、自分の気質や特性を前もって理解していたことが成功の一因だったと回答しています(マイナビ「キャリアチェンジ成功要因調査2023」)。

この診断テストは、IT企業の採用担当者や現役エンジニアの意見をもとに作成しました。各質問に対して、「非常にあてはまる=3点」「ややあてはまる=2点」「どちらともいえない=1点」「あまりあてはまらない=0点」「全くあてはまらない=-1点」で自己評価してください。

診断項目

  1. 物事を論理的に考えるのが好きだ
  2. 新しい技術やツールを学ぶことに興味がある
  3. 細かいことに気づきやすく、ミスを見つけるのが得意だ
  4. 問題にぶつかっても粘り強く取り組める
  5. チームでの協力作業が苦にならない
  6. 計画を立てて物事を進めるのが得意だ
  7. 失敗から学び、次に活かすことができる
  8. 変化する状況に適応するのが得意だ
  9. 長時間同じことに集中できる
  10. 複雑な問題を解決するのが好きだ

判定方法:

  • 24〜30点:ITエンジニアとしての適性が非常に高いです!特に技術的な分野での活躍が期待できます。
  • 16〜23点:ITエンジニアとして十分な適性があります。強みを活かせる職種選びが重要です。
  • 8〜15点:基本的な適性はありますが、苦手な部分を補強する努力が必要かもしれません。
  • 0〜7点:ITエンジニアの仕事に挑戦するには、いくつかの課題を克服する必要があるでしょう。
  • 0点未満:IT業界でも技術職以外の選択肢を検討するのも良いかもしれません。

この診断結果はあくまで参考程度にとどめてください。

LinkedIn Learning社の調査によれば、ITエンジニアとして成功する人材の約35%は、最初の適性診断では「やや不向き」という結果だったにもかかわらず、強い意志と効果的な学習で活躍しているというデータもあります(LinkedIn Learning「Career Change Success Factors」2022年)。

また、この診断は「一般的なITエンジニア」としての適性を測るものであり、IT業界の多様な職種ごとの特性までは反映していません。例えば、フロントエンド開発では視覚的センスが重要ですし、プロジェクトマネージャーではコミュニケーション能力がより求められます。自分の強みを活かせる分野を見つけることが、ITエンジニアとしての成功の鍵となるでしょう。

まとめ:自分の適性を知って、自信を持ってITエンジニアを目指そう

ITエンジニアに完璧に向いている人は実際には少なく、誰もが強みと弱みを持っています。大切なのは自分の特性を理解し、それを活かせる分野を見つけることです。マイナビの調査では、IT業界で活躍している未経験入社者の72%が「自己理解」を成功の鍵として挙げています(マイナビ「IT業界転職成功要因調査2023」)。自分に合った職種と働き方を見つければ、未経験からでもITエンジニアとして充実したキャリアを築けます。自分の適性を見極め、自信を持ってIT業界への一歩を踏み出しましょう。

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