COLUMN IT業界

ヘルプデスクの将来性は?需要はある?現状・課題・キャリアアップの道を解説

IT業界で働くうえで「ヘルプデスクの将来性はどうなの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、ヘルプデスクの仕事内容から現状の需要、課題、そして今後のキャリアアップの方法まで、未経験の方にも分かりやすく解説します。

ヘルプデスクとは?仕事内容と役割

ヘルプデスクはどんな役割を担い、どのような仕事をしているのでしょうか。まずは、基本的な役割や求められる姿勢、具体的な業務内容、そしてコールセンターやテクニカルサポートとの違いについて見ていきましょう。

ヘルプデスクの基本的な役割と求められる姿勢

ヘルプデスクは、ITシステムやパソコン、ソフトウェアなどに関する「困った!」を解決するサポート窓口です。主な役割は、利用者からの問い合わせに対し、丁寧に状況を聞き取り、問題を解消すること。相手の立場に立って分かりやすく説明し、安心感を与える姿勢が何より大切です。

未経験からでも挑戦しやすい職種ですが、相手の気持ちに寄り添う力や根気よく対応する姿勢が求められます。

業務内容の具体例

ヘルプデスクの仕事は大きく「社内向け」と「社外向け」に分かれます。

  • 社内ヘルプデスク:自社の従業員からのパソコンやシステムに関する問い合わせ対応、アカウント管理、トラブル解決など。
  • 社外ヘルプデスク:自社サービスや製品を使っているお客様からの問い合わせに対応し、使い方の案内やトラブル対応、場合によってはマニュアルの作成も行います。

コールセンターやテクニカルサポートとの違い

コールセンターは電話応対業務全般を担い、商品注文や各種案内も含まれます。一方、ヘルプデスクはIT関連の「困りごと解決」に特化した窓口です。

また、テクニカルサポートはより専門的な技術的問題に対応する職種で、ヘルプデスクよりも深い知識が求められる傾向があります。

ヘルプデスクの現状と需要

面接での質問のイラスト

現在のヘルプデスクを取り巻く環境や、社会のニーズはどのように変化しているのでしょうか。ここでは、IT人材不足やDX推進による需要増加、雇用形態の変化、年収や待遇の実態について解説します。

IT人材不足やDX推進での需要増加

近年、企業のIT化やDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、ヘルプデスクの需要は高まっています。IT人材不足が続く中、社内外のITトラブルや操作サポートを担うヘルプデスクの存在は欠かせません。

未経験からでもチャレンジしやすい職種として、今後も求人数は一定数維持されると考えられます。

非正規雇用・アウトソーシングが進む背景と影響

一方で、コスト削減や業務効率化の観点からヘルプデスク業務を外部委託(アウトソーシング)したり、派遣・契約社員など非正規雇用での募集が増えています。そのため、雇用の安定性や待遇面で正社員に比べて不安を感じる方もいるかもしれません。

年収や待遇の実態と将来の変化の可能性

一般的にヘルプデスクの年収は、他のITエンジニア職種と比べると低めです。平均年収は300~400万円台がボリュームゾーンですが、経験やスキルによって幅があります。

今後は、AIや自動化の進展により定型的な業務は減少する一方、専門性やマネジメント力を高めることで年収アップも目指せます。

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「将来性がない」「やめとけ」と言われる理由

ヘルプデスクの仕事には、将来性や働き方について不安の声もあります。なぜ「やめとけ」と言われることがあるのか、その理由を具体的に見ていきましょう。

AI・チャットボットの普及による業務の自動化

最近はAIやチャットボットが問い合わせ対応を担うケースが増えてきました。マニュアル化された簡単な質問や定型業務は、今後さらに自動化が進むと予想されます。そのため、ヘルプデスクの全ての仕事が将来的に残るわけではありません。

スキルの習得が難しく、成長実感を得づらい

ヘルプデスク業務は幅広い知識が求められますが、専門性を深める機会が少ないと感じる方もいます。「同じような問い合わせが多く、成長を実感しにくい」といった声もあります。スキルアップを目指す場合は、積極的に学び続ける姿勢が大切です。

給与や雇用の安定性に課題がある

未経験からでも始めやすい反面、正社員以外での雇用も多く、年収も他のIT職種と比べて低い傾向があります。長期的なキャリアや収入アップを目指す場合は、早めにスキルや資格を身につけてキャリアチェンジを考えるのも選択肢です。

クレーム対応やストレスの多さ

ヘルプデスクは「困っている」「怒っている」方の対応も多く、クレームや厳しい言葉を受ける場面もあります。気持ちの切り替えが苦手な方にはストレスが大きく感じられることもあるでしょう。

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ヘルプデスクの将来性と今後の展望

それでは、ヘルプデスクの仕事は今後どのように変化していくのでしょうか。AI時代においても求められる強みや、IT業界全体の動向、高度化する現場で必要とされるスキルについて考えてみます。

人間だからこそできる対応とは?AIに代替されにくい強み

AIが進化しても、複雑なトラブルの背景を聞き出したり、相手の気持ちに寄り添う対応は人間ならではの強みです。利用者の不安や悩みに共感し、臨機応変にサポートできる力は、今後も大切にされるでしょう。

IT業界の拡大とサポート職の需要は今後も続く?

ITの普及は今後も続き、パソコンやシステムを使う人はさらに増えます。新しい技術やサービスが次々と登場する中で、サポート職の役割も重要性を増しています。特に、専門知識を活かしたサポートや教育、トラブル解決ができる人材は今後も求められます。

高度化するIT現場で求められるマネジメント力と専門性

今後は「ただ問い合わせに答える」だけでなく、チーム運営や業務改善、ITプロジェクトのマネジメントなど、より高度な役割も求められます。ITの基礎知識に加え、リーダーシップや課題解決力を磨くことで、キャリアの幅が広がります。

ヘルプデスクからキャリアアップするには?

ヘルプデスクでの経験を活かし、さらにキャリアを広げていくためにはどうしたら良いのでしょうか。ここからは、身につくスキルや具体的なキャリアパス、スキルアップの方法についてご紹介します。

ヘルプデスクで身につくスキル

ヘルプデスク経験を通じて、

  • ITの基礎知識
  • コミュニケーション力
  • 問題解決力
  • 臨機応変な対応力

    など、幅広いスキルが身につきます。これらは他のIT職種やマネジメント職でも活かせる大切な力です。

キャリアパスの具体例

ヘルプデスクから目指せる主なキャリアパスには、

  • 社内SE
  • システムエンジニア
  • インフラエンジニア
  • テクニカルサポート
  • マネジメント職(リーダー・マネージャー)
    などがあります。
    現場での経験を活かしながら、専門性やリーダーシップを伸ばしていくことができます。

資格取得やスキルアップの方法

キャリアアップのためには、ITパスポートや基本情報技術者試験、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)などの資格取得もおすすめです。社内外の研修やオンライン講座を活用し、継続的に学ぶ姿勢が大切です。

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ヘルプデスクに向いている人・向いていない人

自分がヘルプデスクに向いているかどうか、気になる方も多いはずです。次に、この仕事に向いている人・向いていない人の特徴を見ていきましょう。

ヘルプデスクに向いている人の特徴とは?

  • 人の話を丁寧に聞ける
  • コミュニケーションが好き、または苦手意識がない
  • 臨機応変に対応できる
  • 気持ちの切り替えができる(ストレス耐性)
  • 新しい知識を学ぶのが好き

このような方はヘルプデスクの仕事で活躍しやすいでしょう。

向いていない人はどんなタイプ?

  • 人と話すのが極端に苦手
  • 変化やイレギュラー対応が苦手
  • ITやパソコンへの興味が持てない
  • クレーム対応で気持ちが沈みやすい

こうした傾向が強い場合は、他の職種も検討してみると良いかもしれません。

ヘルプデスクの価値とその先のキャリアを考えよう

ヘルプデスクは、利用者の「困った」を解決し、IT社会を支える大切な仕事です。未経験からでもチャレンジしやすく、IT業界の基礎を学べる絶好のスタート地点。将来に不安を感じることがあっても、日々の経験が必ず次のキャリアにつながります。

自分の強みや興味を活かしながら、より専門的な職種やマネジメント職へと成長していきましょう。

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