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「SIer(エスアイヤー)って何だろう?」「IT業界に興味はあるけど、未経験でも大丈夫?」このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、IT業界に興味を持つ未経験者の方にもわかりやすく、SIerの基本から仕事内容までをシンプルに解説します。
SIerは「エスアイヤー」と読みます。名前の由来は「システムインテグレーター(System Integrator)」という英語から来ています。簡単に言うと、「企業のシステム作りを一手に引き受ける会社」のことです。
例えば、スーパーマーケットがレジや在庫管理、顧客管理などを一括して管理できるシステムが欲しいと考えたとき、そのシステムを作ってくれるのがSIerです。依頼を受けたSIerは、スーパーの業務内容をよく調べ、最適なシステムを提案し、実際にプログラミングして完成させ、その後のメンテナンスまで担当します。
SIerはいわば「システムのフルオーダーメイド専門店」のようなもの。お客様の要望を聞いて、一から設計して作り上げていくのが仕事です。
「システムインテグレーション」という言葉は少し難しく感じるかもしれませんが、「システムの統合・まとめ上げ」と考えるとわかりやすいでしょう。
企業で使うシステムは、データベースやネットワーク設備、セキュリティ対策、様々なソフトウェアなど、多くの部品から成り立っています。これらバラバラの部品を上手に組み合わせて、一つの使いやすいシステムにまとめ上げる作業が「システムインテグレーション」です。
例えるなら、家を建てるときに基礎工事、壁、屋根、水道、電気などを全てまとめて完成させるようなイメージです。SIerはその家の設計から施工まで全てを取り仕切る「総合建築会社」のような役割を果たします。
SIerは日本のIT業界の中核を担っており、業界全体の約4割の仕事量を占めています。NTTデータ、富士通、日立製作所などの大手企業が代表的なSIerとして知られています。
未経験者にとって朗報なのは、SIerが比較的入りやすい業界であることです。IT系求人の約30%が「未経験可」とされ、特に大手SIerでは文系・理系を問わず採用し、入社後の研修で必要なスキルを習得できる体制が整っています。
SIerの魅力は多様なプロジェクト経験ができる点です。金融、製造、医療など様々な業界のシステム開発に関わることで、技術とビジネス知識の両方が身につきます。これは将来のキャリアにおいて大きな強みとなります。
また、SIerはIT業界の入口として機能しており、ここでの経験を基に自社開発企業やコンサルティング、フリーランスなど多様なキャリアパスが開けます。大手SIerでの経験は転職市場でも高く評価される傾向があります。
SIerは未経験者が着実に成長できる環境が整っており、IT業界でのキャリア構築に有利なスタート地点となります。
SIerの仕事内容は「上流工程」と「下流工程」に分かれます。未経験者は主に下流工程からスタートします。
上流工程では、クライアントの要望をヒアリングし、システム設計を行います。「要件定義」や「基本設計」と呼ばれるこの作業では、漠然とした希望を具体的な仕様に変換します。例えば、ECサイト構築なら必要な機能やデータ管理方法を明確化します。
下流工程は実際のプログラミングやテストを担当します。未経験者はここから始め、「JavaでECサイトの検索機能を作る」などのコーディング作業を通じて経験を積んでいきます。
SIerのプロジェクトは「ウォーターフォール型」と呼ばれる手法で進められることが多いです。これは「要件定義→設計→実装→テスト→運用」と段階的に進めていく方法で、大規模システム開発に適しています。最近では、柔軟性の高い「アジャイル開発」も増えていますが、基本的な流れはウォーターフォールがベースとなっています。
プロジェクトには様々な役割を持つ人々が関わります。「プロジェクトマネージャー(PM)」はプロジェクト全体の責任者で、予算・スケジュール・品質を管理します。「システムエンジニア(SE)」は設計を担当し、「プログラマー」は実際のコーディングを行います。未経験者は通常、プログラマーとしてスタートし、経験を積んでSEやPMへとステップアップしていくのが一般的なキャリアパスです。
チームでの連携が重要なSIerでは、コミュニケーション能力も大切です。「この機能はこう実装します」「このデータ構造で問題ないでしょうか」といった会話が日常的に交わされ、チーム全体でシステムの品質を高めていきます。
SIer業界には「大手」と「中小」の区分があり、それぞれ特徴が異なります。大手SIerの代表格はNTTデータ、富士通、NEC、日立製作所、日本IBMなどで、「5大SIer」と呼ばれることもあります。これらの企業は国内最大級の開発案件を手がけ、社員数も数万人規模に達します。
大手SIerの最大の強みは教育研修制度の充実度です。未経験者向けに3~6ヶ月の集中研修を実施し、IT基礎からプログラミング、プロジェクト管理まで体系的に学べます。ある調査によれば、研修期間は平均約4ヶ月、一人当たりの研修投資額は約200万円にもなるとされています。
中小SIerは社員数が数十~数百人規模で、特定業界や技術に特化していることが多いです。研修期間は短めですが、早期から実務経験を積める環境があります。「入社3ヶ月でクライアントとの直接対応があった」「1年目から小規模プロジェクトのリーダーを任された」といった例も珍しくありません。
未経験者の選択として、体系的に基礎から学びたい方は大手、早く実践経験を積みたい方は中小が向いているでしょう。年収は大手の方が初任給は高い傾向にありますが、中小では実力次第で早期昇給の可能性もあります。
SIerは資本関係やビジネスモデルによって「ユーザー系」「メーカー系」「独立系」の3つに分類されます。
「ユーザー系SIer」は大手企業のIT部門が独立した企業で、親会社グループのシステム開発を主に担当します。みずほ情報総研(金融)やトヨタシステムズ(自動車)が代表例です。特定業界の専門知識が身につき、安定性も高いのが特徴です。2024年の調査では、ユーザー系SIerの離職率は業界平均より約5%低いというデータがあります。
「メーカー系SIer」はハードウェアメーカーのシステム開発部門で、富士通、NEC、日立製作所などが該当します。自社製品を組み込んだシステム構築を得意とし、ハードとソフト両方の知識が身につきますが、自社製品採用が前提となるケースもあります。
「独立系SIer」は特定企業グループに属さず、様々なクライアントから案件を受注します。TIS、SCSK、CTCなどが代表的で、多様な業界の案件を経験できるのが魅力です。ただし受注競争が激しく、繁忙期の残業が多い傾向があります。
ITエンジニアのキャリアを考える上で、SIerと混同されがちな「SES」と「自社開発」について理解しておきましょう。
「SES」(System Engineering Service)は、クライアント企業に常駐してシステム開発を行うビジネスモデルです。SIerが「案件」単位で受注するのに対し、SESは「人」単位で契約します。例えるなら、SIerが「家の建築を一括で請け負う工務店」なら、SESは「大工さんを派遣する人材会社」のような関係です。未経験者の採用に積極的な企業が多く、IT業界の入口として選ばれることも多いビジネスモデルです。
「自社開発」企業は、自社のサービスやプロダクトを開発する企業です。楽天、サイバーエージェント、メルカリなどのIT企業がこれにあたります。SIerがクライアントの要望に応えてシステムを作るのに対し、自社開発はマーケットのニーズを見据えて自社サービスの開発・改善を行います。サービス開発に主体的に関われるのが魅力ですが、未経験者の採用はSIerやSESに比べると少ない傾向にあります。
違いを簡単にまとめると、SIerは「お客様のシステムを一括で開発」、SESは「お客様の開発チームに参画」、自社開発は「自社のサービスを開発」という特徴があります。
「未経験からITエンジニアを目指すなら、どの職種がいいの?」という質問をよく受けます。結論から言うと、それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の性格や目標に合わせて選ぶのがベストです。
SIerは体系的な教育環境が整っていることが多く、IT業界の基礎知識から実践的なスキルまで幅広く学べます。特に大手SIerは未経験採用に積極的で、文系出身者も多く活躍しています。業界データによると、大手SIerの新卒採用における文系比率は約40%にも上ります。
SESは比較的入社のハードルが低く、様々なプロジェクトや企業で経験を積める可能性があります。ただし、教育体制はSIerに比べると手薄な場合もあるため、自己学習の姿勢が重要です。
どの道を選ぶにせよ、未経験者が最初に身につけておきたいのは、基本的なプログラミング知識とIT用語の理解です。就職活動の前に、JavaやPHPなどの言語を少しでも触っておくと、面接でも自信を持って臨めるでしょう。次のセクションでは、未経験からSIerを目指す具体的な方法についてご紹介します。
未経験からSIerを目指す方にとって、「どんなスキルが必要なの?」という疑問は切実ではないでしょうか。結論から言うと、未経験者がSIerに入社する際に必須となるのは、必ずしも高度な技術力ではなく「学習意欲」と「コミュニケーション能力」です。
SIer各社の採用担当者へのアンケート調査によると、未経験者に求めるスキルとして上位に挙がるのは「論理的思考力」「課題解決能力」「チームで働く力」となっています。プログラミングなどの技術スキルは入社後に教育するという企業が多いため、基本的な素養があれば十分チャンスがあります。
心構えとして大切なのは、継続的に学び続ける姿勢です。IT技術は日進月歩で変化するため、「一度覚えたら終わり」ということはありません。新しい技術やツールに常に興味を持ち、自ら学ぶ意欲がある人は、未経験からでも着実に成長していけるでしょう。
また、SIerの仕事は基本的にチームで行うため、「報告・連絡・相談」を適切に行える基本的なビジネススキルも重要です。クライアントとの折衝や社内での情報共有など、コミュニケーションの場面は多岐にわたります。技術力だけでなく、人間関係を円滑に構築できる力も意識して磨いていきましょう。
未経験からSIerへの就職・転職を成功させるために、応募前にできる具体的な準備を3つご紹介します。
まず1つ目は「基本的なIT知識とプログラミング経験を得ること」です。プログラミングスクールに通うのが理想的ですが、無料のオンライン講座でも十分に基礎は学べます。特にJavaやC#などのオブジェクト指向言語は、SIerでよく使われる言語なので、触れておくと面接でアピールポイントになります。プログラミングの基礎知識があると、入社後の研修についていきやすくなるのも大きなメリットです。
2つ目は「SIerの業界研究と企業分析」です。SIerと一言で言っても、先ほど解説したように様々な種類があります。自分が興味のある業界を扱うSIerや、教育制度が充実している企業を調べておくと、志望動機も具体的になります。企業のホームページだけでなく、口コミサイトや企業分析サイトも活用して、実態を把握しましょう。
3つ目は「基本的なビジネスマナーと論理的思考力の強化」です。SIerはクライアントとの打ち合わせも多いため、基本的なビジネスマナーは必須です。また、システム設計には論理的思考力が欠かせないので、GMAT(ジーマット)のような論理問題集に取り組むのも効果的です。面接対策として「なぜSIerを志望するのか」「どのようにITで社会に貢献したいか」といった質問への回答も準備しておくと良いでしょう。
SIerの年収や働き方について、具体的なデータを見ていきましょう。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、SIer業界(情報サービス業)の平均年収は約600万円となっています。ただし、大手と中小では差があり、大手SIerの平均年収は700~800万円、中小SIerでは450~550万円程度が一般的です。
未経験入社の場合、初任給は大卒で月額22~25万円程度からスタートすることが多いですが、経験を積むにつれて昇給のペースが上がっていきます。特にプロジェクトマネージャーなどの上流工程を担当するようになると、年収は大きく上がる傾向があります。
働き方については、プロジェクトの納期が近づくと残業が増える傾向がありますが、近年は働き方改革の影響もあり、多くのSIerで残業時間の削減や柔軟な勤務体系の導入が進んでいます。リモートワークの導入率も、コロナ禍を機に急速に高まっており、場所にとらわれない働き方が可能になっている企業も増えています。
SIerの大きな魅力は、未経験者でも着実にスキルアップできる環境が整っている点です。特に大手SIerでは、数ヶ月にわたる集中研修を実施している企業が多く、プログラミングの基礎からプロジェクト管理まで、体系的に学ぶことができます。
また、実際のプロジェクトでは様々な業界の知識が身につけられるのも大きな強みです。金融、製造、流通、医療など、クライアントの業界知識と専門的なIT知識を同時に習得できることは、エンジニアとしての市場価値を高める上で非常に有利です。
さらに、SIerの強みの一つは「先輩社員から直接学べる環境」があることです。大規模なプロジェクトでは様々な立場のエンジニアが協働するため、先輩の仕事ぶりを間近で見て学べる機会が豊富です。「わからないことをすぐに質問できる環境」は、未経験者の成長スピードを大きく左右する重要な要素です。
インターネット上では「SIerはやめとけ」という声を目にすることがありますが、その理由と真相について客観的に解説します。
批判の主な理由として挙げられるのは「多重下請け構造による低単価案件」「古い技術しか使えない」「長時間労働」などです。確かに一部のSIerや案件ではこうした問題が存在しますが、全てのSIerがそうだというわけではありません。
実際には、「案件のレベル」「配属部署」「働く会社の文化」によって大きく状況が異なります。上流工程を担当できる部署であれば、クライアントと直接やりとりしながらやりがいのある仕事に携われますし、優良案件を多く持つSIerであれば、最新技術に触れる機会も豊富です。
重要なのは、入社前の企業研究と、入社後の自己成長への意欲です。消極的な理由でSIerを避けるのではなく、「どんな会社なら自分が成長できるか」という視点で選ぶことが大切です。SIerでの経験は、IT業界での幅広いキャリアの基盤となる貴重な財産になり得るのです。
「SIer業界は今後どうなるの?」という疑問を持つ方は多いでしょう。一部では「SIerの時代は終わった」という声も聞かれますが、実態はそう単純ではありません。SIer業界の将来性を理解するには、IT業界の変化と共に考える必要があります。
経済産業省の調査によれば、2025年にはシステムインテグレーション市場は約17兆円に達すると予測されており、市場規模そのものは拡大傾向にあります。特にDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が加速する中、企業のIT投資は増加の一途をたどっています。
ただし、SIer業界も大きな変革期を迎えていることは事実です。従来型の「受託開発」から、クラウドサービスを組み合わせた「ソリューション提供」へとビジネスモデルがシフトしています。AWSやAzureなどのクラウドサービスの普及により、システム構築の手法も大きく変化しており、これらの新技術に対応できるSIerとそうでないSIerの二極化も進んでいます。
このような変化の中でも、「クライアントのビジネス課題をITで解決する」というSIerの本質的な役割は変わりません。むしろAIやIoT、ビッグデータなど新技術の登場により、専門的な知見を持つSIerの価値は高まっていると言えるでしょう。
SIerで働くことの大きな強みは、「技術スキル」と「ビジネススキル」の両方を実践的に習得できる点です。この組み合わせがエンジニアとしての市場価値を高める重要な要素となります。
技術面では、大規模システムの設計・開発経験が特に貴重です。データベース設計、システムアーキテクチャ、セキュリティ対策などのエンタープライズシステム特有の知識は、高い専門性として評価されます。転職市場のデータによれば、SIer経験者の求人倍率は約5倍と、IT人材の中でも特に需要が高い状況です。
ビジネス面では、クライアントとのコミュニケーション能力、プロジェクト管理スキル、課題解決力などが自然と養われます。これらは将来プロジェクトマネージャーやITコンサルタントへのキャリアアップにおいて大きな強みになります。
また、SIerでは様々な業界のシステム開発に関わるため、各業界の専門知識も蓄積されます。金融システムからは金融知識を、製造業システムからは製造プロセスの知識を得られるなど、「IT×業界知識」という独自の組み合わせがキャリアの選択肢を広げます。
クラウドサービスの普及はSIerにとって変革期ですが、危機であると同時に大きなチャンスでもあります。クラウド時代のSIerエンジニアに求められる強みは多岐にわたります。
最も重要なのが「マルチクラウド環境の設計・構築スキル」です。AWS、Azure、GCPなど複数のクラウドサービスを適材適所で組み合わせる知見は高度な専門性として評価され、クラウド関連資格保持者の年収は平均で20%程度高いというデータもあります。
「レガシーシステムとクラウドの連携技術」も重要な強みです。多くの企業は一気にクラウド化するのではなく段階的に移行するため、従来型システムとクラウドサービス両方に精通したエンジニアの需要は高まっています。
さらに「セキュリティ」と「コンプライアンス」の知識も不可欠です。クラウド特有のセキュリティリスクや業界ごとの法規制対応は、クラウドベンダーだけでは解決できない課題であり、これらの専門知識を持つSIerエンジニアの価値は今後も高まり続けるでしょう。
SIerでのキャリアは、一般的に「プログラマー→システムエンジニア→プロジェクトマネージャー」という流れでステップアップしていくのが王道です。入社直後はプログラミングやテストなどの実務を担当し、3〜5年程度の経験を積むとシステム設計なども任されるようになります。そして7〜10年程度でプロジェクトのマネジメント業務を担当するケースが多いでしょう。
このステップアップを効果的に進めるコツは、「技術の専門性」と「ビジネス視点」をバランスよく磨くことです。技術面では、担当する開発言語やフレームワークの深い理解はもちろん、クラウド技術やAI、IoTなど新しい技術トレンドにも積極的に触れておくと良いでしょう。ビジネス面では、お客様の業務を理解し、課題解決のための最適なシステム提案ができる力を養うことが重要です。
また、資格取得もキャリアアップの有効な手段です。特にAWS認定資格やAzure資格などのクラウド関連資格、PMPなどのプロジェクト管理資格は、自身のスキルを客観的に証明する手段として評価されています。ある調査によると、こうした資格保有者は非保有者に比べて昇進のスピードが約1.5倍速いというデータもあります。
資格取得のロードマップ を知っておくことで、より効率的なキャリアアップの助けになるでしょう。
SIerで経験を積んだ後の選択肢は多岐にわたります。SIer内でキャリアを積み続けるだけでなく、様々な方向へのキャリアチェンジも可能です。
まず「社内キャリア」としては、技術スペシャリストとしての道と、マネジメントとしての道の二通りがあります。技術スペシャリストは特定の技術領域のエキスパートとして深い専門性を持ち、マネジメント職は複数のプロジェクトや部門を統括する立場として活躍します。どちらも年収1000万円を超えるポジションに到達するケースも少なくありません。
「社外キャリア」としては、クライアント企業のIT部門への転職や、コンサルティング会社へのキャリアチェンジなどがあります。SIerでの経験はこれらの業種でも高く評価され、有利に転職活動を進められるでしょう。また、習得した技術とビジネス知識を活かして起業するエンジニアも増えています。
「フリーランス」として独立するのも一つの選択肢です。特に大規模プロジェクトの経験を持つエンジニアは、フリーランスになることで年収を大幅に上げられるケースも多いです。SIer出身のフリーランスエンジニアの平均単価は、未経験からフリーランスになったケースと比較して約1.7倍高いとも言われています。
SIerはIT業界の入口として多くの選択肢を提供してくれる職場です。自分の適性や志向に合わせて、長期的なキャリアビジョンを描いていくと良いでしょう。
未経験からITエンジニアを目指すなら、SIerは貴重な入口となります。充実した研修制度と幅広い技術に触れる機会があり、基礎から着実にスキルを積み上げられるのが大きな魅力です。また、様々な業界の知識も同時に身につけられることで、将来のキャリアの選択肢が広がります。まずは自分の興味ある業界のSIerを調査し、基本的なIT知識を学んでおくことをおすすめします。SIerでの経験は、どのようなIT職種に進むにしても、必ず役立つ貴重な財産となるでしょう。